【おそ松さん】素っ気ない人。【一松】

24.驚愕 ページ25

...なんだったんだ、朝は。

やけに今モヤモヤする。
なんなんだろ、この気持ちは。



「おはよ！」

「...あ、おはよ。」


ぼーっとしながら教科書をリュックから
出していると百合が教室に入ってきた。

私の浮かない顔に気づいてすぐ
「どーしたの？」と能天気に聞いてきた。


「.....いやぁ、まぁ。」

「なに？なんかあった？」

「.....いや。」


百合に「松野先生が他の生徒にべったり
されてた」なんて言い難い。

...そもそもなんで私松野先生のこと
気にかけてるんだ？



「...ほう、いちまつ先生？」

「ぶぁッ！！」

「あれ、図星？」

「.......なんで、...今私何も言わなかったのに！」

「え、声に出てたけど。」


案の定隠してたつもりも声に出て
すぐバレてしまった。

百合は「言い難いとか言わないでよー！」
と肩をばしばし叩いてきた。


「一松先生他学年から人気だよね〜。
よく購買で絡まれてるの見るもん。」

「そうなの？」

「うん、なんかバレンタインとか紙袋
2つ分は貰うらしいけどね〜。」

「.......。」


百合から松野先生のよくわかんない情報を
聞いてそんなにモテるのか...と背中が震えた。

人気、って言葉になんだか
胸がチクッとしたような気がした。


「嫌だった？」

「え、そんなことないよ。
だって私興味無いし。」

「でも、めっちゃ動揺してない？」

「え...。」


百合に言われて気づいたけど、
軽くプリントをぐしゃぐしゃにしていた。

いや、絶対これは動揺とかじゃない。

...なんか、違うって思いたい。



「まぁ、私もう興味ないけどね〜。」

「……ほんと早いよね。」



あっさりと興味無いとか言い出した
百合が怖く思えてきたし。


心変わりはえぇ〜な、こいつ...。

とか言ってると百合が「あ、」と言って、


「きっとA好きになったでしょ！
なんかきっかけとかで！！」


と言い出した。


「は！？」

「嫉妬だよ〜！それ！！」

「いや、好き！？気持ち悪いこと
言わないでよー！」



思わず大声が出てしまった。


「ほら、嫌いとか言ってたけど、
だんだん好きになったんだって！」

「ないないない！！絶対ない！！」

「あるって！気づいてないだけ！」


百合は確信のないことを
言い出してくるからびっくりした。






...いや、無いでしょ。

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