23.やたら ページ24
昨日は快眠だった。
即寝たおかげで朝までぐっすりで
体も楽だった。
おかげで学校頑張れそうだな、とか
思ってみたりもした。
バスで10分揺られながら
学校へ着く。
いつものロータリーへ着くと
ほかの乗っていた生徒も降りていく。
「.....って、あ。」
ちょうど降りると、松野先生が
まるで仕込まれたかのように歩いてきた。
なんでこういつも出くわすのか
わからないが、いつもこうなる。
「...おはようございます。」
「ん。」
朝から素っ気ない挨拶と
機嫌の悪そうな顔をされた。
その時点でなんかもう学校頑張ろう
とかいう気持ちがだいぶ半減した。
「この時間に来んの。」
「そうです。」
「へー、そう。」
特に何という訳でもない仲なのに
やたら質問攻めなのは恒例なのか。
聞いといたあげくやっぱり「へー。」
しか言わないあたりかなり素っ気ない。
「そういや、」
「?」
松野先生を睨んでいると
思い出したようにまた話し出した。
「昨日、オレの兄弟に会った?」
「.....あ、はい。」
「ふーん、紛らわしくてすいませんね。」
「え、なんでですか!?」
松野先生の言葉に「そんなこと言ったっけ...」
とちょっと悶々とした。
「そういえば、カラ松先生って、
松野先生の兄なんですよね...。」
「あ?そうだけど。」
「.....やっぱりそうなんですね。」
「あいつと似てないって言われるの
初めてだわ、なんか心すっとする」とか
闇を醸し出して来たけどあえて無視しといた。
「いちまつせんせ〜!!!」
「!?」
「.......。」
松野先生と話していると
遠くから甲高い声が聞こえてきた。
3人くらいの集団が来て、
校章を見ると1つ上の2年生だった。
全く知らない...。
「おはようございます!いちまつせんせ!」
「あ〜...どうも。ひっつかないで。」
私という下級生の前にしても気づかないのか
3人はキャッキャと松野先生の
そばにべったりくっつき出した。
無理やり腕をくむ女子生徒に明らかに
松野先生の顔がこわばっているのが分かる。
松野先生は素っ気ない態度でその腕を
華麗にスパッと追い払って避けた。
私はその光景に笑うことも出来ず
ただ口をポカンと開けた。
.....居づらい。
てか、人気あるのか...。
「.....失礼します。」
この空気にいづらくなって
サッと私は逃げた。
後ろをちらっと見ると松野先生は
まだそこで囲まれていた。
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永松 - すっごくいいです!夢主のなんとももどかしい感じと一松先生のツンデレ?感がすごく甘酸っぱくて可愛いです!(๑♡∀♡๑) (2022年11月16日 7時) (レス) @page11 id: a7a9653a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ずんずんずっくり | 作成日時:2017年6月19日 1時