検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:61,104 hit

20.面影 ページ21




学校からバスに乗って帰る。

いつものようにバスを待って
席に乗り込んだあと携帯を見ると
母からメッセージがきていた。






『駅近くのスーパーで
ケチャップ買ってきて。』





.......。


え、いや、自分でスーパー行けばいいのに。

私に言うかなそれ...。
てかなんでケチャップ...。

まぁ、どうせスーパーの近く帰り道
だから良いんだけどさ...。

了解です、とだけ簡潔に
返事をして携帯を閉じた。


あたりはもう夕焼けも沈みそうに
なっていて暗くなっていた。











スーパーに入っていくと、夕ご飯を
買いにくる主婦や一人暮らしかと思われる
サラリーマンがたくさんきていた。

いつもここは賑やかだ。

保育園児の子どもや小学生も
店の中でよく走り回っている。


私は入って真っ直ぐに調味料コーナーの
ところへ向かった。





「.....ってあれ?」




松野先生にそっくりな人がいる。

...いや、松野先生?

ピンクのネクタイをして
じっと何かを探していた。



「.......。」



え、松野先生だよね。

ん?でも帰るの早くない?
さっき私見送ってくれたばっかだし。

それとも見送ってすぐ帰った?




「あの、...松野先生。」



とりあえず恐る恐る話しかけてみた。


これで松野先生じゃなくても
松野先生だった時の恐ろしさの方が怖い。

出かけ先で知り合いに会った時
声を掛けるべきなのか困る判断だ。





「はい.....ん?」



恐る恐る顔を伺うと声に気づいた
その人は顔を上げてこっちを見てきた。

けど、私を見ても何も言わなかった。

というか、むしろ誰こいつ状態になっている。


やっぱり人違い?

でも心なしか松野先生に似ている。
いや、心なしじゃなくてだいぶ。


「........どちら?」

「あ、あの、...長嶋Aです。赤塚高校の。」

「赤塚高校?」



その男の人は少し高めの声だった。

松野先生とは全く正反対かもしれない。
あと目がクリクリしてる。

私が「赤塚高校」と言うとその人は
目つきを変えたように「んー」と言い出した。

言い出したかと思えばこっちを
しばらくじっと見てきて、


「あ!分かった!」


と手を叩いた。


「勘違いしてるでしょ!」

「へ?」

「松野先生って!」





その人は指を指してケラケラ笑ってきた。


そしてその人は、







「ボク、松野トド松!!」









と言った。

21.混乱→←19.幼稚



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
98人がお気に入り
設定タグ:おそ松さん , 一松 , 教師   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

永松 - すっごくいいです!夢主のなんとももどかしい感じと一松先生のツンデレ?感がすごく甘酸っぱくて可愛いです!(๑♡∀♡๑) (2022年11月16日 7時) (レス) @page11 id: a7a9653a86 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ずんずんずっくり | 作成日時:2017年6月19日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。