【おそ松さん】素っ気ない人。【一松】 (ページ16)

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15.誤解の連続ページ16

「.......。」

なんだこれ。

ていうかロッカーに物取り来たのに
松野先生がちょうどいて取れないし！！

「...なにさっきから見てんの。」

「えっ？あっ...見てないです。」

気づいたら松野先生のことを
ガン見してたっぽい。

殺される。

声のトーンが明らかにイラついてる。

「あ、ここ邪魔。」

「...はい。」

「あ？」

「あー！いや、あの、取れないので.....
少しずれていただきた...い...です。」

「あ、そ。」

「.......すいません。」

.....いかん、つい。

邪魔です、だなんて舐め腐ってるようにしか松野先生には聞こえるだろうに。ポロッと変なこといったら絶対成績下げられそう。

松野先生が少しだけどいてくれたので
そそっと教科書を取り出した。

すぐ横に長い脚があるから
なんか恥ずかしい...。

いや、恥ずかしいってなに？

「っあ！」

やっちゃった、...。

ロッカーを無駄にさばくったら
教科書がなだれのように倒れ込んだ。

そのこぼれ落ちた1部の教科書がロッカー
から落ちて松野先生の足の上に落ちた。

「.......っひ！！！」

「.........。」

しぶしぶ上を見ると松野先生は
ものすごい不機嫌な顔をしていた。

今にでも舌打ちされそう。

「何やってんの、わざと？」

「ち、違いますって！！」

「オレになんか恨みあるの。」

「無いです！！無いです！！ごめんなさい！！」

必死に謝ると少し口角が
上がった気がした。

この人の笑うポイント良くわかんないんだけど。

「はぁ～～～.....。」

「っえ、...。」

松野先生はその後ため息をつくと少し散乱させてしまった教科書をいくつか拾ってくれた。

その行動に思わずまた開いた口が塞がらない。

「いや、何。」

「えっ？あっ、...ありがとうございます...。」

「まぁ...ここにいたオレも悪いけど、
教科書わざと散らかすとかやるよね。」

「いや、わざとじゃないですって...。」

けどやっぱり嫌味は止まらない。

だから、わざとじゃないし...。

「もう授業始まるから、早く席つけよ。」

「.....あ、はい。」

そう言って松野先生は私を
上からゴミのような目で見下した。

そのまま教室の方へスタスタと入っていった。

.....心臓が持たない。