12.優しさ ページ13
「....あ、どうも、」
その言葉は私にとってとても衝撃的だった。
まさかこんな闇人間に心があるなんて。
ずっと冷淡サイコパスだと思い込んでた
けど少し生徒想いなところもあるのだと。
少しびっくりしてどもり声になると
松野先生はまた不満そうな顔をした。
「あ、もしかしてオレと待つのが嫌だ？」
「いや、そんなこと言ってないですよ。」
「じゃあ何でそんな目見開いたわけ。」
「.....あー、...いや、...。」
さすがに「闇人間にも心はあるんだ」とは
言えるわけではなかった。
松野先生に特別な好意があるわけでもなく逆に言えばどちらかと言うと何でこんな人がモテるんだろうと疑問でしかない。
言い訳に困っていると、遠くからバスが坂を登る音が聞こえたような気がした。
松野先生が少し声を漏らして振り返るのに合わせて私もバスの音の聞こえる方に振り向いた。
「来たじゃん。」
「...そうですね。」
松野先生は「よいしょ」と言って
立ち上がると大きなあくびをしてそう言った。
バスは私たちの目の前まできて止まった。
中を見る限り誰もいなさそうな気がする。
「待っててくれてありがとうございました。」
「来ないままここで居られるのも
こっちとしてはやりづらいだけだから。」
「....すいません。」
「もういいよ、はい、帰った帰った。」
「.........。」
相変わらずお礼言ったのにも関わらず
満更でもなさそうにまた不満を言われた。
やっぱ闇人間だった。
ひねくれすぎでしょ。
私はそのままバスに乗り込んで
松野先生をじっと見つめた。
運転手さんは私が乗り込むのを見てドアのしめるボタンを押した。その瞬間、「気をつけて。」と、松野先生が右手をヒラヒラしながら言ったような気がした。
正確に聞こえなかったから聞き返そうと
思ってたけどドアがしまってそのままに
なったっきりだった。
私は松野先生の姿が見えなくなるまで
その場所をずっと見つめていた。
＊
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永松 - すっごくいいです！夢主のなんとももどかしい感じと一松先生のツンデレ？感がすごく甘酸っぱくて可愛いです！(๑♡∀♡๑) (2022年11月16日 7時) (
レス) @page11 id: a7a9653a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ずんずんずっくり | 作成日時：2017年6月19日 1時
