199.甘い ページ4
「オレクレープは絶対チョコバナナじゃないと許さない派閥だから。」
「なんですかその派閥…」
公園に歩いていくと、親子連れやカップルがいっぱいいて、いつもより公園がにぎわっている。
クレープ屋さんも何気繁盛してるっぽい。
おそ松先生はチョコバナナに固執してそれしか認めないと豪語してるけど、ぶっちゃけ何でも私は食べれるし…。でも、チョコバナナが1番最終的に美味しいから分からなくもない。
「じゃあ私もチョコバナナ食べます。」
「よっしゃ!さすが!」
まぁ結局迷ってチョコバナナにしたけど。
私たちの後ろにはちょっとだけ列が増えてきている。
寒いけど、ちょっと温かいから食べたくなるのも分かる。
おばちゃんが2つ出来上がったのを出してくると、2人で手に取って座れる場所をキョロキョロ探す。
「あそこベンチ空いてます。」
「ほんとだ、あそこ行こっか。」
「よいしょ」と腰掛けて軽く1口食べてみる。
何度も食べたことのある味。甘くておいしい。
「ん〜、うんま〜!!!!」
「美味しいですね…!」
2人してはしゃぎながら自然と笑みがこぼれてくる。
クレープが美味しくて笑えてくるんだろうか。それとも、一緒に食べることが嬉しいんだろうか。
それは分からないけど。
遠くを見つめながら食べているとカシャッと何かシャッターの音がする。
「ん?」
「?どしたの。」
「…いや、」
「あ、AちゃんAちゃん。」
「はい?」
「ついてるよ〜ここ。」
「え?…っあ、」
おそ松先生は私の顔を覗き込んで笑うと、スっと手を伸ばして口の端に付いたチョコを取る。
いきなり手を伸ばすから、自然と目を瞑ってしまって、なんだか期待してるみたいに思われてないかと恥ずかしくなる。
「うめ〜!」
「ちょ、舐めないでください!!」
「てか、こーいうやつよく漫画であるよなー!どう?キュンキュンした?あーっひゃっひゃっひゃっ!!」
「キュンもへったくれもないですね…その笑い方。」
ペロッと取ったのを舐めとって、おそ松先生は満足そうな顔をする。平気でこんなことするあたりかなりヤバいけどそれ以上になんか恥ずかしい。
おそ松先生が彼氏になったらこんな感じなのだろうかと勝手にソワソワする。
*
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永松(プロフ) - ぐはっしぬ一松イケメンすぎるしトト子ちゃん可愛いしもうやばいこんな作品作ってくれてありがとうございます! (2022年11月16日 21時) (レス) @page50 id: a7a9653a86 (このIDを非表示/違反報告)
も - パスワード教えていただきたいです! (2021年10月4日 17時) (レス) id: d81adfc2e6 (このIDを非表示/違反報告)
松野クロ松 - あー…一松先生のこと好きな人が増えなくてよかったけど…いやいやいや!!言い方ひどくない!?別に人の気持ちを踏みにじるつもりないから!! (2021年9月22日 18時) (レス) @page45 id: 298605cae4 (このIDを非表示/違反報告)
松野クロ松 - ……嫌な予感するぞこれ……まさか後輩も先生のことが好きとか……まさかーそんなことないよねー……ほんとにそんなことあったらショックだわ…私転校するからいとこともみれなくなるんだよなー…まぁ悲しんでる暇なんてないけどね!!ww………続き気になる…www (2021年9月16日 22時) (レス) id: 298605cae4 (このIDを非表示/違反報告)
ずんぐり(プロフ) - 松野クロ松さん» コメントたくさんありがとうございます!いつもたくさんコメント頂けて私も嬉しいです!これからも頑張っていきます!(*^^*) (2021年9月11日 21時) (レス) id: c79d92d7a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ずんずんずっくり | 作成日時:2021年3月23日 14時