107.一方通行 ページ10
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見慣れた住宅街へ着く。
その間ずっとトド松先生がギャーギャーと1人で喋っては松野先生に不吉なことを囁かれていた。
無事到着、なのかな。
そろそろ外の空気を吸って
この火照った体を冷ましたい。
「.......、」
結局私がカラ松先生を好き、っていう
誤解だけが浮いたまま会話の内容が逸れた。
「イヤミ教頭にまつわる需要のない噂」を松野先生がひたすらボヤく。ホントに需要は無かったけど。
「ぶわっ!!!!」
「あ、わざと。」
「ここに来て殺人はやめてよ一松兄さん!!」
家の前に着く直前、松野先生はよく分からないブレーキの踏み方をして私たちは体が宙に浮く恐怖体験をした。
「シートベルトはちゃんと付けようね」とトド松先生を見て薄ら笑いをしていた。もう何がしたいか分からない。けど、そこもまた魅力に思えてしまう。
「着いた。」
「ありがとうございます、、」
「トッティもここで降りるんでしょ。」
「いや、なんでだよっ。」
道路脇に車を止めて私はドアから出る準備をした。
その動作を松野先生が静かに見てくるから
ちょっとなんか緊張する。
ドアから出て一礼すると後部座席のドアが開く音がして後ろからトド松先生がひょこひょこ付いてくる。
「Aちゃん。」
「.....はい?」
「忘れ物〜と見せかけて、LINE交換しない?」
「はい?」
松野先生を待たせてトド松先生はそう言う。
いや、トド松先生...。
てか、男の人のLINEとか喋らないクラスメイト以外入れたことない。生徒にLINE交換しよ、って言える
勇気が逆に凄いと思ってしまった。
「ちょっと赤外線させて?」
「え、いや、なんで...」
「うん、このことカラ松兄さん以外に口外しちゃ
ダメだよ?」
「え、なんでカラ松先生...、って、ちょ...っ、
話聞いてますか!?」
トド松先生は私のポッケに入っていた
スマホを取り出して赤外線しだした。
恐怖で固まる、いろんな意味で。
別に嫌じゃないけど疑問だらけ。
私の友達リストにトド松先生の名前がしれっと追加される。
「帰ったら連絡するからね♡」
「いや、あの...。」
「てか、いつの間に一松兄さんと
親密になってたの?」
「っえ、」
それだけ言い放つと一松兄さんが
めっちゃ睨んでるから行くね!」と
勝手に自己解決して車に乗り込んだ。
一方通行のトド松先生。
...いや、は?
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永松(プロフ) - 今回も良かったです!夢主の心情に大きな変化おそ松カラ松トド松などのキャラクターが面白くて見入ってしまいます! (2022年11月16日 16時) (レス) @page50 id: a7a9653a86 (このIDを非表示/違反報告)
ずんずんずっくり(プロフ) - Rainさん» ありがとうございます!うれしいです。亀更新ですが頑張りますね(〃'▽'〃) (2020年8月7日 0時) (レス) id: c79d92d7a8 (このIDを非表示/違反報告)
Rain - このお話…好きです先生と生徒の恋物語で一松様…サイコーです (2020年6月14日 23時) (レス) id: a884ba806a (このIDを非表示/違反報告)
ずんずんずっくり(プロフ) - 朱雅さん» ありがとうございます!それは凄いですね!驚きです。笑 更新早めに頑張ります!( ^^ ) (2019年7月12日 21時) (レス) id: 4338a8eba1 (このIDを非表示/違反報告)
朱雅 - すっごい面白くて1日で読んじゃいました笑 一松作品の中で1番好きなので、続き楽しみにしてます。 (2019年7月12日 18時) (レス) id: c96857c750 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ずんずんずっくり | 作成日時:2019年1月31日 21時