【おそ松さん】素っ気ない人。3【一松】

103.ギャップ ページ6

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「大丈夫だよ〜、怖くないよ？」

「その言い方ちょっと怖いですよ！！」

「えーっ！」



車のドアの前でそんなやり取りを3分ほどやる。

トド松先生は半分呆れ声で はぁー、とため息をつく。私がうじうじしてるから。


でも、


でも隣なんて座ったら恥ずかしくて死ぬ。
好きがバレる。





「おい。」

「わーーーーーっっ！！！！」






そんなこと悶々としていたら松野先生がドアをガラッと開けて私の後ろに立っていた。
思わず大声を出すと「うるさい」と松野先生は
少し半笑いで言った。

私はしぶしぶ松野先生の方を
振り返る。





「.......え、」







す、

スウェット姿...！


思わず私は目をそらす。





「うわぁーなんで着替えたの？しかもジャージ？
だっさいよねぇー！」

「スーツ苦しいじゃん、送るだけだし。」

「ホンット、一松兄さん生きるゴミだよね〜。」

「おい。」




それを見たトド松先生は反して げっ、という顔をして辛口評価をしていた。
生きるゴミとか、ボキャブラリー豊富じゃないと
言えない気がする。




「着こなしちゃうんだよ、オレが着ると。」

「いや、倒置法みたいに言うな！！」




トド松先生が私の方を見て
「ダサいでしょこれ！」と言う。

ま、全くそんなことないです、って思いながら
私は愛想笑いを浮かべた。



「...ちゃーん、Aちゃん！！」

「っえ、はい！！」




そしていつの間にか浮ついてトド松先生が私の名前を呼んでいる。「顔赤っ！分かりやす！」と小声でつっこまれながら。

確かにポーっと赤いけど。


ちらっとみると松野先生と目が合う。




「なんでそんな硬直してんの。」

「っえ、あ、いや！！なんも！」

「あっそ、早く乗って。」




「変なやつ」と言い捨てて松野先生は聞いといて素っ気ない態度をした。全身宙に舞ったような緊張で
私は口が思わずどもる。

やっぱ顔なんて見れるわけない。
恥ずかしい。




「じゃ、じゃあ後部座席に...、」

「あっ、Aちゃん！」



震えた手で後部座席のドアを開けようとすると
トド松先生がえっ、って顔で小声で言ってくる。





「おい。」

「あっっっ！！！！はい！？」





それを見ていた松野先生が
私の腕を掴んで近づく。

低い声にビクッと体が跳ねる。









「Aは助手席乗って。」

「え、」









私は松野先生の言葉に衝撃を
受けながら掴まれた腕を見開いて見た。





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