139.力説 ページ42
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いつも目につくあの人は、
私の1個上の先輩だった。
一松先生を好きになって、
片想いし始めて、
周りが見えなくなって。
だから、余計に私の心の中に
「嫉妬」の2文字がフワッと出来た。
恋は盲目。
仕方ない感情だと思う反面、こんな
恋に思いを募らせて良いのかって思ってしまう。
でも、一松先生を見ると必ず
好きだって思う。
「1個上の先輩に、先生ベッタリな人いるんです。」
『1個上?てことは、3年かぁ。』
「何かとよく見かけるから、なんだか
目に付いちゃって。」
『卒業しちゃえば勝ちじゃない?』
「卒業なんてほど遠いですよ。」
私の不安な声とはうらはらにあっさりめのトド松先生は、「卒業なんてまだ先」セリフにピクっと反応したのか『何言ってんの、Aちゃん!』と鼻で笑った。
いや、鼻で笑うのちょっとひどくない?
別にいいけど。
トド松先生がもはや友達感覚で
相談してるように思えてきた。
いや、先生なのかも疑わしいけど。
『今の3年がすぐ出てったら一松兄さんと居られるのはAちゃんが独占できるし、一松兄さんの場合そういう女の子興味ないからいけるかもよ?』
「ど、独占って...そんな、」
『大丈夫、一松兄さんしつこい女嫌いなんでしょ?』
「...らしいですけど。」
『じゃあ余裕じゃん!』
一松先生が昔「しつこい女嫌い」とぼそっと言ったのは本音なのか、嘘なのかよく分からない。
トド松先生の「ええやん!」という謎のテンションと先の不安に私は「うーん...」と呟いた。
でも嫌そうだったし。
避け方異様に上手かったし。
てか、あしらい上手?
「趣味はあしらうことです」並に
あしらい方上手かった。←
いや、そんな趣味ないし。←
1人ツッコミをして悶々してると電話越しから
トド松先生が息を吸って吐く音が聞こえた。
『Aちゃん、』
「はい?」
『男はグイグイ来られても逆に困るっていう
感情はあるからね?』
「はい?」
『そりゃ嬉しいけど、度を越えるとそれは「黙れブス」っていう感情になるわけ。』
「ん?え、いきなり何ですか?」
『要するに、顔!!!ブスはみんな嫌い!!
だから一松兄さんもその先輩はきっと嫌い!!』
「いや、いきなり何言い出すんですか!!!!」
トド松先生はこの後発狂するように「ブスはけしからん」「ブスはダメだ」と力説しだして、私が反応に困ったのは言うまでもない。
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永松(プロフ) - 今回も良かったです!夢主の心情に大きな変化おそ松カラ松トド松などのキャラクターが面白くて見入ってしまいます! (2022年11月16日 16時) (レス) @page50 id: a7a9653a86 (このIDを非表示/違反報告)
ずんずんずっくり(プロフ) - Rainさん» ありがとうございます!うれしいです。亀更新ですが頑張りますね(〃'▽'〃) (2020年8月7日 0時) (レス) id: c79d92d7a8 (このIDを非表示/違反報告)
Rain - このお話…好きです先生と生徒の恋物語で一松様…サイコーです (2020年6月14日 23時) (レス) id: a884ba806a (このIDを非表示/違反報告)
ずんずんずっくり(プロフ) - 朱雅さん» ありがとうございます!それは凄いですね!驚きです。笑 更新早めに頑張ります!( ^^ ) (2019年7月12日 21時) (レス) id: 4338a8eba1 (このIDを非表示/違反報告)
朱雅 - すっごい面白くて1日で読んじゃいました笑 一松作品の中で1番好きなので、続き楽しみにしてます。 (2019年7月12日 18時) (レス) id: c96857c750 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ずんずんずっくり | 作成日時:2019年1月31日 21時