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113.顔に表す ページ16




お昼時、百合に購買に行くか
誘われて一緒に行くことにした。


昨日の台風で一松先生の家に言ったと
打ち明けたら自分の事のように喜んでた。

逆に恥ずかしくて周りに
聞かれるのが怖かったけど。


「そこで待ってるね。」

「おっけ〜!」


昼時は馬鹿じゃないかと思うくらい混雑する。

揉みくちゃになってみんながみんな
それぞれの食料を調達する姿は
戦争みたいに思える。

私は壁の隅の人がぶつかってこない
所にスっと入って待つことにした。


「.....あ、」


するとそこから
見覚えのある人が立っていた。

多分一松先生に見える。


猫背で少しイラッとしてるような背中。


隣には複数の女子が腕に巻き付こうとして
張り付いていた。


「一松せんせ〜、お菓子奢って??」と
言う声が甲高く際立って聞こえる。

多分私が気にしてるだけだけど。

姿的にあの先輩達にも見える。
でも、下級生にも見える。

どっちでも一緒か。


一松先生はものすごく嫌そうな顔をして
華麗に巻き付く腕をどんどんするする
避けて行った。

そして生徒の中に紛れて
パンを複数買う姿も見えた。


「ありがとうございまーす、220円ね。」

「どーも。」


購買のお姉さんには少し
半笑いでお金を渡す姿も見えた。

違いはよく分からないけど、
多分しつこい女が嫌いだからかもしれない。


くるっと回転して一松先生は
また人を華麗に避けてくる。





ん?


今一松先生と一瞬目が合った気がした。

気のせいなのかすぐ目を逸らす。




いやいやいや、先生が私なんかと容易に目なんか合うわけ...


「あれ、何してんの。」

「うわっ!!」

「うるさい。」





気がつくと先生は
私の目の前で立ち止まっていた。

ただでさえうるさい
購買の中では私たちの声も聞こえない。


でも、先生と会った瞬間

世界が二人きりみたいに
静かに聞こえてくる気がした。



だけど、

今会ったら虚しさであなたへの気持ちが
顔に出てしまいそうで私は怖い。




114.偶然です→←112.劣等感



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設定タグ:おそ松さん , 一松 , 教師   
作品ジャンル:アニメ
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永松(プロフ) - 今回も良かったです!夢主の心情に大きな変化おそ松カラ松トド松などのキャラクターが面白くて見入ってしまいます! (2022年11月16日 16時) (レス) @page50 id: a7a9653a86 (このIDを非表示/違反報告)
ずんずんずっくり(プロフ) - Rainさん» ありがとうございます!うれしいです。亀更新ですが頑張りますね(〃'▽'〃) (2020年8月7日 0時) (レス) id: c79d92d7a8 (このIDを非表示/違反報告)
Rain - このお話…好きです先生と生徒の恋物語で一松様…サイコーです (2020年6月14日 23時) (レス) id: a884ba806a (このIDを非表示/違反報告)
ずんずんずっくり(プロフ) - 朱雅さん» ありがとうございます!それは凄いですね!驚きです。笑 更新早めに頑張ります!( ^^ ) (2019年7月12日 21時) (レス) id: 4338a8eba1 (このIDを非表示/違反報告)
朱雅 - すっごい面白くて1日で読んじゃいました笑 一松作品の中で1番好きなので、続き楽しみにしてます。 (2019年7月12日 18時) (レス) id: c96857c750 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ずんずんずっくり | 作成日時:2019年1月31日 21時

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