【おそ松さん】素っ気ない人。2【一松】 (ページ17)

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65.夢と諦めページ17

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「な、何言ってるんですか！カラ松先生！！」

私は大きな声を上げた。

周りも試合に熱狂でそんなに
目立つことは無かったけど。

百合はもう何処か行ってしまっていて
追いかけるのもめんどくさかった。

...やらかした。

こんなの松野先生に嫌われる...。

「なんだ、浮かない顔して。」

「なんでそんなことするんですか...。」

「好きなくせに話しかけられないなんて
もったいないだろ？」

「.......そ、そんな応援されても。」

カラ松先生はきっと冗談だ。

生徒が教師とくっつくなんて
ドラマみたいな話あるわけない。

というか、ご法度。

生徒から手を出しても罰を下されるのは
教師になる、理不尽な世の中。

松野先生に仮にそんなことあったら、
私のせいでも松野先生のせいになる。

きっとカラ松先生だってそれを
分かってると思う。

だから、冗談だと思うけど。

「面白がってます？」

「そりゃ、長嶋さんだし。」

「はい？」

カラ松先生をじっと睨むと
ニヤニヤした顔をしてきた。

...顔が綺麗なのがこの時は腹が立つ。

カラ松先生だってモテるはずなのに。

「一松は、少しの間休んでただろ？」

「...あ、休養ですか？」

「そう、オレが担任で一松が副担っていう
時があったんだけどな。」

「.....え、兄弟で。」

カラ松先生はいきなり黙り込むと
少し真面目な話をしてきた。

ていうか、カラ松先生担任持ってたんだ。

ちょっと意外だった。

生徒指導の顔しか知らなかった。

「一松は仕事の多さに圧倒されて精神的に
やられたんだ。あいつは人と関わったり
束縛されることとか苦手だから。」

「.....そうなんですか。」

確か、聞いたことある。

松野先生自身も言っていた。
詳しくは知らなかったけど。

教師になったけど、大変だったんだ。

「休養を取るべき一松の責任をとって、
担任を持つことをやめた。だから、
オレは生徒指導やってる。」

「え...。」

そう言って、カラ松先生は
あっけらかんとした笑顔を浮かべた。

今後悔してないみたいな顔。

「一松もだいぶ元気になってくれて、
オレは嬉しいんだ。」

そう呟いてカラ松先生は
とても嬉しそうな顔をしていた。

「.......。」

不意に聞かされた話でびっくりしたけど
私はなんだか心に重く残った気がした。

その話をされた意味は
よく分からなかった。