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64.奥手 ページ16

「もしかして、長嶋さん、
一松のこと好いてるのか?」










カラ松先生は笑顔でそう聞いてきた。




「はい、そうです。」なんて言えるか。

私はあなたの弟さんを
好きになってしまったんです。



顔が熱くなって無理やり話逸らそうと
したけどカラ松先生は恋愛話大好きらしい。

だから、クラスの変な男の子の話しても
あそこのカップルは出来ているとかいう
話してもすぐ松野先生の会話に引き戻してきた。






「.......変だって思わないんですか?」

「ん、何がだ?」




私は地面を見ながらそう言った。


カラ松先生は私の顔を見る。

その視線すらなんか合わせづらい。



「気にしてるのか?」

「.....教師に好きとか、...不毛じゃないですか。」

「...不毛か、まぁ、確かに。」

「.........しかも先生にとって迷惑だし。」



カラ松先生は私が何を言っても
引くような反応をしなかった。

それが救いだったけど。

いや、カラ松先生に言ったから良かったのか。



「どう思います?カラ松先生。
Aって多分恋愛に関して奥手なんですよ。」

「...ませたこと言うなぁ、百合さんは。(笑)」

「.....ちょっと百合、余計なこと...。」


百合が私の代わりに気持ちを
代弁するようにカラ松先生に話していた。

その度にカラ松先生はにやけてきて
私は後ろめたくなったけど。



「好きっていうのは、
LIKEじゃなくてLOVEなんだな!」

「.....あ、あの、そんな大きな声で。」

「心配しなくとも、というか、まぁ、
一松はファン多いぞ?」

「.......知ってますけど。」



好きな人が多いって言うのは知っていた。

知っていたけど、言われて
胸が痛くなった。

先生だから仕方ないけど。



「接点は?」

「...授業で少し関わるくらいです。」

「気軽に話せるよな?」

「...無理です、最近顔見れません。」

「見れない?」

「なんか...意識しちゃって。」



カラ松先生は私がそう言うと
めちゃくちゃ笑ってきてびっくりした。

「オレの顔はめちゃくちゃ見れるのにな!」と
言って背中をバシバシ叩かれた。



「奥手だなぁ...、百合さんちょっと
一松のこと呼んできてくれ。」

「え、何でですか?」

「オレが呼んでる、って言えば来るから。」

「...分かりました!呼んで来ます!!」









...ん?今なんて言った?








「あの、...カラ松先生?」

「長嶋さん、ツーショット撮れ!」

「は!?」





気づくと百合はもういなかった。

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設定タグ:おそ松さん , 一松 , 教師   
作品ジャンル:アニメ
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永松(プロフ) - 夢主が恋に気づき出して意識し出しているところがたまりません可愛いです!一松sideがないのが余計夢主の心情に食い込むのがいいです! (2022年11月16日 11時) (レス) @page4 id: a7a9653a86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ずんずんずっくり | 作成日時:2018年8月31日 16時

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