自由な君と。√24【ｲﾅｲﾚ】 (ページ4)

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相談。ページ4

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夕飯の支度を終えた母は、父と2人でリビングで話をした。
その間、2人は部屋に戻り抱き締めあっていた。

「我儘言ってごめんなさい」
「いいんだよ、家族だもん」

イタリアなんて、行かずに済むならそれがいい。
心からそうAは思っていれば、名前を呼ばれてリビングへと降りていく。

「…やっぱりイタリアへは行かないとならない」

父の言葉に、血の気が引いていくように青ざめてしまう。
その変化に悲しそうに眉を下げ、母は冷えきったAの手を取る。

「お父さんとお母さんは、イタリアへ行くわ」
「……え？」

優しく包み込む手はどこまでも暖かい。

「このお家の引き取り手も決まっているし、向こうの土地も決まっているからな…」
「えと、そうじゃなくて…」

姉と父を交互に見て、首を傾げる。
母の物言いだと、イタリアへ行くのは2人だけのようで。

「お姉ちゃん達は、日本に居ても大丈夫よ」

母の言葉に、姉と顔を見合わせた。

え。

「また明日、Aちゃんが1人でも住んで問題ない所を探さないとね……やっぱりお姉ちゃんの寮が近い方がいいよね？」
「それだと高校が今より遠くなってしまうだろう」
「そうよね…」

両親はそこが、悩ましい所なの。と話を進めていく。
置いていかれる子供達は、そんな簡単な話なのかと首を傾げてしまう。

「一人暮らし出来そうに無かったら、一緒にイタリア行くけどね」

安心して暮らせる場所でなければ、親としても目の届く範囲にいてくれることを願う。

一抹の不安さえ抱えたくない。

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「……という話になりまして」

昨晩の話を、呼び出した豪炎寺へと相談するA。
逃避行は何だったのだろうか。肩を竦めた豪炎寺は、それでも離れなくても済む道が用意されたことに安堵してしまった。

離れることは、誰一人として望んでいない。

「鬼道や、他の皆にも相談してみたらどうだ？」
「うーん…」

腕を組んで項垂れていれば、Aの腹部から大きな音が聞こえた。
空腹により、胃が食事を求める声を上げていた。

「恥ずかしい…」

朝ごはんもそこそこに、時間は13時を示していた。

「久しぶりに雷雷軒でも行くか？」
「そうしよう」

豪炎寺の提案で、商店街へとマンションを出ていく。

雷雷軒へ着き、暖簾をくぐるとそこには円堂の姿。

「お！A！豪炎寺も」
「円堂」

テーブルに座る円堂の前には雷門の姿。

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