あの日に始まった片想い【◇】

story 30 ページ31

カキーンと金属バットの音がグラウンドに響く。


「やった！！追加点だ！！」



青道の打線が開花した。

この回で3点を取り、稲実に差をつけた私たち。







(行ける…これなら…)



まだ油断はできない相手だけど、メガホンを
持つ手に再び力が入った。


その回の裏で、青道は丹波先輩に代わり
途中で沢村くんがマウンドに上がった。

そこでも沢村くんが稲実打線を無得点に抑えた。



「いいぞ沢村！！」

「良くやった！！」


沢村くんのピッチングにスタンドが盛り上がる。






「沢村くん…！」


隣で応援している春乃ちゃんの声が聞こえた。

春乃ちゃんは沢村くんがエースになることを
応援しているって言っていたな…。

沢村くんのピッチングを見て少し嬉しそう。







最終回の表。青道の攻撃。


最終回だと言うのに、成宮くんは凄い。

どこにあんな力を残していたのと疑問になる
くらいの投球をしている。



＿＿＿＿そして、いよいよ9回の裏…稲実の攻撃へ。

story 31→←story 29

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す