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「痛快痛快！ あっははははは、いやぁ、よくやったねぇ、あんた。最高にクールじゃないか！ いやいや、馬鹿にしてるんじゃあないよ。褒めてるのさ！」
「改めまして、あたしが異界分断管理科のハンネローレ・
「本当は異界魔法族取締科の方に行こうと思ってたんだけどねぇ。規則が厳しいって聞いてやめにしたのさ。あたしはこの通りだからさ、そういうのは肌に合わなくてね。縛られるなんてまっぴらごめんなんだよ」
「天賦の才、だなんてよく言ったもんだ。確かにあたしは昔っからなんでもできちまうところはあったさ。でもねぇ、それを誰かのために使ったりしなかった。その時点で負け組さ！」
「妹たちに苦労かけてる自覚はあるさ。あたしが姉貴ってだけで色眼鏡で見られる、悪いことしたよ。でもあの子たちはその程度でへこたれるような骨なしじゃあないからね。そんなに心配はしてないさ！」
「あっははははは！ あんた、おもしろいこと言うねぇ！ 実におもしろい、ねぇ、あんた、もう一度言ってみてくれないかい？」
「あっははははは！ いや〜、あんた、思ったより弱っちかったねぇ。これに懲りたら二度とあたしの身内に手ぇ出すんじゃないよ。次やったらどうなるか、わかってるだろう、ねぇ？」
「過去を司る魔女、ウルズ。あたしらの遠い先祖らしいね。子孫はその名前をもらうことになっててさ、あたしは何代目かのウルズってわけなんだけども。人間界のことを聞いてみて驚いたよ、同じ名前の女神様がいるんだから！ いやぁ、きな臭いねぇ。あんた、これってどういうことだと思う？」
「知りたい！ あたしらの祖先がどうして非魔法族の神と同じ名をしているのか、どうして『世界樹』なんてものを守っているのか！ あたしらと非魔法族のつながりを、知りたい！」
「ふふふふ、あっはははははは！ そっか、魔女ウルズなんていなかったんだ！ あたしらの祖先なんてのは、所詮非魔法族の神を借りてきただけなんだ！ 世界樹なんて嘘っぱち、あっははははは！！ あー、もう。馬鹿らしくなってきたね。今まで苦労して探し求めてきたのが、バカみたいだ！」
「さよなら、ウルズ」
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作者名：白銀刹那 | 作成日時：2022年8月4日 11時
