血まみれ君 ページ4
〜Aside〜
えー、どうも、こちらAです。
なんか路地裏に入ったら、細身の血だらけイケメン君を発見しました。
え、マジでどうしろと？
A「ふむ………大丈夫かい？というか、生きているのかい、君？」
血まみれ「これが大丈夫に見えんのかよ………」
A「いや、見えないな。まったく。とりあえず、手当てをするぞ。そのままではﾀﾋぬぞ。」
血まみれ「はっ？ちょ、さわんな」
A「黙っていろ。やりにくい。」
さてさて、どうしますかね。
とりあえず、《情報解析》の《解析者》にこのイケメン君のことを聞くか。
あ、《解析者》って言うのは、私の異能力生命体みたいなもんで、聞けば何でも答えてくれる。
ちなみに声に出して聞けば携帯から、頭の中で聞けば直接脳内から教えてくれる優れもの君だ。
A(解析者、この青年は誰だ？)
解析者(お答えします。彼は、窃野トウヤ。個性は、『窃盗』。他者が身につけているものを手元に移す能力です。死穢八斎會の鉄砲玉『八斎衆』の一人です。)
A(死穢八斎會とは、何？)
解析者(極道です。この世界では、ある意味絶滅危惧種です。)
A(個性というのは？)
解析者(主にとっての異能力の様なものです。この世界の全人口の８割が発現しています。)
A(ありがとう、解析者。)
解析者(いいえ。ご質問がありましたら、また。)
うん、簡単に言えばこのイケメン君はヤクザか。
ヤクザなら下手に治癒能力を使わない方がいいね。
面倒ごとに巻き込まれたくないけど、とりあえず治癒力がアップする包帯でも巻いとくか。
［治療中］
A「はい、これで終わり。」
ヤクザ君「………ありがとな」
A「今度からは気をつけるんだよ、血まみれ君。」
ヤクザ君「ネーミングセンス磨けよ。」
A「うるさいよ、君。とりあえず、残りの包帯も君にあげるよ。じゃあね。」
ヤクザ君「あ、おい！」
はいはい、とっとと退散しますかね。
まさか、何処かわからない土地でいきなり出会ったのが、血まみれのヤクザ君とか運悪いな。
目をつけられないことだけを願おう。
(↑フラグ)
公園につくと、八雲が駆け寄ってきた。
八雲「大丈夫ですか？」
A「私たちの家に行くよ。何があるか、わからない。」
八雲「…っ！わかりました。」
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作者名：小説ワンコ | 作成日時：2019年6月16日 22時
