愉快な道化師5(ゴーゴリ） ページ9
違う。ゴーゴリは怖かったんだ。私が他の人に取られるんじゃないかって。
私が、本当はゴーゴリを愛していないんじゃないかって。
嗚呼＿＿＿＿私は馬鹿だ。
ゴーゴリの気持ちも考えず、フョードルと楽しそうに話ばかりして・・・。
静かに震えるゴーゴリを、私は力強く抱き締めた。心からの気持ちを込めて。
「ゴーゴリ」
愛しいその名前を口にするだけで、自然と笑みが零れてしまう。
「嫌いなわけないでしょ。・・・今更嫌いになんかなれるわけない」
「・・・本当？」
ゴーゴリの震えが、ぴたりと止まった。
「うん。大好き、ゴーゴリ」
私がそう言うと少しの沈黙の後、
「Aちゃ〜ん！！！！」
ゴーゴリが、歓喜の声を上げ、私を力の限り抱き締めた。
みしりと骨が軋む音がした様な気がした。
「痛ッ？！痛いゴーゴリ！？」
私は痛みを訴え、ゴーゴリの背中をぺしぺしと叩く。
「あ、御免、御免！つい嬉しくてねェ！」
あはははと、笑いながら痛がる私を離したゴーゴリの表情は、心底嬉しそうだった。
「・・・手空いてるなら、書類整理手伝ってよ」
私は書類の存在を思い出し、ゴーゴリに手伝いを頼んだ。
「んー？如何しよっかな〜？」と意地悪な笑みを浮かべるゴーゴリ。
本当、此奴は感情がころころと変わる。言うなれば『愉快な道化師』と言う所か。
＿＿＿＿何で、好きになっちゃったんだろうなァ
私は意地悪な笑みを浮かべるゴーゴリに向かって、苦笑した＿＿＿＿
後日、ゴーゴリがフョードルに煩かったと苦情を言われていたのは、言うまでも無いだろう＿＿＿＿
END
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
聴(プロフ) - テツさん» うわぁぁぁぁ最高........！ありがとうございます！ (2018年3月10日 23時) (
レス) id: 2084af5cf6 (このIDを非表示/違反報告)
テツ(プロフ) - 聴さん» ゴーゴリと夢主のお話ですね・・・！了解です！ (2018年2月8日 19時) (レス) id: d776172fc0 (このIDを非表示/違反報告)
聴(プロフ) - ゴーゴリと猫系夢主のお話みたいです....！いつも口面つけてるっていう設定があると尚（ごめんなさい完全にうちの夢主でした黙ります） (2018年2月7日 12時) (レス) id: 2084af5cf6 (このIDを非表示/違反報告)
Sea - ア゛ア゛ア゛ゴーゴリさんしんどい (2018年1月27日 9時) (レス) id: c676ee4e9b (このIDを非表示/違反報告)
テツ(プロフ) - 奈槻さん» 有難うございます！！楽しみに待っていてください！ (2018年1月23日 9時) (レス) id: d776172fc0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：テツ | 作成日時：2018年1月14日 19時
