【銀魂】空から女の子が降ってきました。20

第七百七十四訓 ページ8

でも、助けるにしたってどうやって？



上手く隙をつけるだろうか。私より遥かに強いであろう高杉と神威の隙を？



そして更に全蔵君とさっちゃんを逃がすのか？





(…………いや、待て。なんで私は逃げる前提でいるわけ？)





確かに勝ち目は無いのかもしれない。

でも高杉とけじめをつけるって決めた。銀時君達を手引きするって決めた。将ちゃんを護るって、決めた。






(なら銀時君達が来るまで時間稼ぎくらいはしてみせるって、言って見せなよ……私)






『っ、』






陰から様子を見てみる。全蔵君は本当に優秀な忍らしく鬼兵隊の勢力をほとんど刈り取っていた。

また子ちゃんや河上万斉などはこの場に居らず、刈り取られず残っていたのは武市変平太と高杉くらいだ。





(つまり私が彼らを助けるにあたって相手をしなきゃならなくなるのは、第七師団と高杉と神威って訳だ)





字面だけ見りゃ絶望だね。でも全蔵君が必死こいて繋いでくれたんだし無駄にするわけにもいかないんだ。

せめて銀時くん達が来てくれる迄は絶対に護ってやる。さっちゃんも全蔵君も。










＿＿＿＿＿＿ドドドドドッ、！！！！！










『！』






するとその時、丁度よく全蔵くんが鬼兵隊と第七師団にクナイの雨を浴びせた。






神威「なんだ、シンスケの言う通りただの"無駄のあがき"じゃないか。結構楽しみにしてたんだけどなぁ…忍ってやつ。でもあんまり大した事ないんだね」



高杉「てめーらの忍術(小細工)は、もう見飽きたぜ」






高杉と神威には楽々防がれてるけど…それでも、良い判断だ。



だってこのクナイの雨のお陰で＿＿＿＿＿＿＿














『隙が出来た』














＿＿＿＿＿＿「ぐぁぁぁ！！！」









「「！」」








岩陰から結構なスピードで飛び出して第七師団の奴等を後ろから刀で薙ぎ払い、ぶった斬った。


目の前のやつを袈裟斬りにして、急な事に驚き反応できていない夜兎達の脳幹……鼻先を目掛けて刀を振り下ろし斬り伏せる。


そこでようやっと反応してきた夜兎達の攻撃を避ける為に飛び上がり、そのまま全蔵君を庇う様に……つまり高杉と神威の目の前へと着地した。






全蔵「お、まえは……」



『気にしないでいいよ、君の味方さ。銀髪天パと協力して将軍護衛のバイトやってる幕府の犬とでも思っておきな』









＿＿＿＿口元には、不敵の笑みが一輪咲いていた。










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