９８話 ページ1
｢覚悟を炎に……｣
覚悟を炎にするイメージでリングに炎を灯す。
その状態でリングを
それがこの時代での戦い方で、リングに炎をともすには覚悟を炎にするイメージをすればいいと教えられた。
覚悟……。
覚悟……？
かくご……。
……覚悟ってなんだ。
言葉は知っている。
けど、意味は知らない。
右という単語の説明をしろと求められると難しいとか、そんな感覚。
｢あるだろ。過去に帰るだとか、計画をぶっ壊すだとか｣
｢それが覚悟になるんですか？｣
それはただの願望で、叶えたい夢とか目標とかそういうもので、覚悟とは少し違う気がする。
でも扱える本人がそう言っているのだし、それでやってみるしかない。
私の、望み。
リングに炎を灯すということは戦いに参加することになるわけで、それはつまり危険と隣り合わせになるということを意味する。
黒曜、リング争奪戦と私はそういう体験してきたがその時の私の望みはなんだっただろうか。
｢……｣
誰かを守れるくらい強くなること。
それが私の望みだった。
あの時の決意を思い出し、それを炎に変えるイメージをする。
ブワリと、指にはめていた雲のリングがアイスブルーの炎を燃え上がらせた。
そして、いつかのように呼吸ができなくなる。
今回はどれくらいで終わるだろう。
ちょうど息を吐いている時だったのですでに苦しくなってきていた。
寒い。
しかし震えるでもなく、ただいつもより頻繁に息を吐いてしまう。
楽な姿勢を探して床に膝をつくと、低音が鼓膜を揺らす。
｢どうやら、成功はしたみてーだなぁ｣
こちらを見下げるスクアーロさんに返事をする余裕もなく乱れた呼吸を繰り返す。
｢雲のリングを雪のリングへと変えるのがお前の特異性だ｣
頭を押えながら立ち上がろうとするが叶わずそのまま聞く。
｢リングには属性によって性質がある。大空なら調和、嵐なら分解、雨なら鎮静。雷は硬化、霧は構築。晴れはさっき見た通り活性。そして、雲のリングは本来なら増殖。だが、雪のリングとなった時は違う。雪のリングの性質は停止。発動者……つまりはお前以外のすべてのものの動きを限りなくゼロに近くさせちまう。息ができねぇんだろ？ それは、空気の粒子が動かなくなってるからだぁ｣
それでは吸えるわけもない。
しかし、所有者の生死にまで関わる諸刃の刃すぎる性質。
こんなものを私は使いこなせるのだろうか。
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小学7年生(プロフ) - モナ子さん» ありがとうございます！楽しんでいただけたようで何よりです(^-^) 頑張ります、ありがとうございます！！ (2020年9月24日 19時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
モナ子 - 面白すぎて一気に読んじゃいました！番外編最高すぎます…( ・∇・) こういうのって大体キャラ崩壊してるのに作者様のキャラはキャラのままで尊敬します！これからも頑張ってください！ (2020年9月23日 21時) (レス) id: 2a3f107de3 (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - めろさん» めろ様、コメントありがとうございます。大変お待たせしましたがこの度連載再開させていただきます。もしよろしければ暇つぶし程度にお使いください。作者の体調まで気にしてくださり感謝致します。めろ様も十分お気をつけくださいませ。 (2020年8月22日 20時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
めろ - 久しぶりにずっと楽しんで読めれる作品に出会ったので更新停止とても悲しいです（ ; _ ; ）書き直しの更新楽しみにまってます、世界情勢も大変な状況なのでお体にお気をつけてくださいね。 (2020年8月10日 14時) (レス) id: afb9e59317 (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - トツキさん» トツキ様、コメントありがとうございます。そんなことを言っていただけてとても光栄です。できるだけ早めに更新出来るよう書き直しを進めさせていただきますので、お待ちいただけると嬉しいです。 (2020年5月26日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学7年生 | 作成日時：2020年5月2日 20時
