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「ねぇ、お姉ちゃんの両親の話とか聞いたことある?」
「いや、ない。というより、聞いたことがないな…」
「俺も右に同じっす」
帰り道、寝言で「お父さん」と言い、涙を流したお姉ちゃんについて、アジトに着いてから作戦会議が行われた。
話題の本人はソファーでぐっすりお休み中だ。その近くにはマリーやキサラギちゃんがいる。
「昔、一回だけ、僕たちに出会う前のお姉ちゃんについて聞いてみたことがあったんだけど、少し悲しそうに笑って流されちゃったんだよね」
その時のお姉ちゃんの顔をよく思い出しながら言う。
すると、今度はキドが口を開いた。
「今思い出したんだが、中学の時、姉さんにお菓子作りを誰に教わったのか聞いたことがあって、姉さんは「お母さん」と答えたんだ。だから、お菓子作りの上手い母親だったんだな、と言うと「さあ、どうなんだろうね」と返されたことがある」
「どうなんだろうね、って。まるで…知らないみたいだよね」
何だか話を聞いていると今までに数回抱いたことがあっても、すぐに忘れてしまった疑問と謎が続々と頭に思い浮かんでくる。
「あの、俺、時々というか、よくお姉ちゃんの心読むんすけど」
『何でお姉ちゃん/姉さん相手に能力使ってるの/んだ!!?』
何それ、初耳なんだけど。
いつも二人でこそこそ何か話してるな、と思ってたけどこれだったのか。
納得……じゃなくて、何それちょっと羨ましい。
「まあ、色々と事情があるんすよ。それは置いといて、お姉ちゃんの心の声ってたまに聞こえない時があるんすよね…能力のコントロール云々という話は関係なく」
「他の人でも聞こえない時は聞こえない、とかじゃなくて?」
「他の人は普通に聞こえるし、昔の記憶も見れるっすよ?けど、お姉ちゃんのは見えたことがないっていうか…見ようとすると何か、強い力で拒絶されるというか……」
そこでセトは口篭った。
「…誰にも見られたくないって思ってる、とか?」
「だったら、逆に触れない方がいいんじゃないか?」
「俺もそう思うっす。きっと、いつかお姉ちゃんの方から話してくれる時が来るっすよ」
「そういうものかな…」
そう自分で言って、おかしな話だなと思った。
自分だって隠し事しているくせに他人の隠し事は暴きたくなる。
これじゃあ、お姉ちゃんにはフェアじゃないよね。
僕も、自分のことを話してからお姉ちゃんのことを聞こう。
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なえ - めっちゃ面白いです！まだ書けるのなら、ゆっくりでも良いので更新お願いしますm(._.)m (2021年3月7日 3時) (
レス) id: 7bd6f37d2f (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - え、これ終わりなんですか？ (2020年4月4日 17時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
桃猫＆黒猫 - Ibとクロエのレクエイムは分かりました(｀・ω・´)ｷﾘｯ (2017年12月1日 0時) (レス) id: 16628b168c (このIDを非表示/違反報告)
こはる@歌い手好き(プロフ) - ああ………いいところで終わってしまった…………続きめっちゃ楽しみなんですけどこれ続くんですか………？ (2017年1月27日 18時) (レス) id: 595e2aacaf (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 110話のはやっぱりホラーゲームのだったんですね！ホラーゲームは面白いですよね!!更新楽しみにまってますね!!! (2017年1月5日 13時) (レス) id: 9a23c11e2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜音
| 作成日時：2014年5月4日 17時
