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084. ページ5




















「むぅ、セトばっかりずるい〜!!」


「駄々こねないの、修哉」




自分だって毎日僕にベタベタ甘えてくるくせに。
なんて思いながらにやりと笑う。


くっそ幸せ。この状況。マジ神様ありがとう、僕もう死ねるよパトラッシュ((



現在僕は夕飯を作っているわけなのだが、腰に抱きつく修哉に首付近に抱きつくこーちゃん。何だこの幸せ天国。




これでアヤノとつぼみが抱きついてくれれば僕はロイヤルストレートフラッシュで逝けるね。

ただでさえ普段は甘えたがらないこーちゃんが甘えているのだ、幸せ以外の何物でもない。


あのあとちょっと考えてみたのだが、こーちゃんは少しヤキモチを焼いていたのではないかと思う。



修哉やつぼみが僕に甘えてるのを見るのは我慢できたが、他の子供が甘えているのは我慢できない。
だって、取られてしまうかもしれないから。


…そう想像してみると愛おしくて堪らない。体が震えて今にも叫び出したくなる。




こーちゃんデレ期ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ――「うるさいっすよ」…すいませんっ



なんて、半日常化されてきた僕らにしか分からないやり取りをしていると




修哉が拗ねたように眉を下げて「二人って何だかんだ言って仲いいよね…」と呟いた。

そんなかわいい顔しなくても君にはたっぷり構ってあげますよ〜



片手で鍋をかき回しながら修哉の柔らかい猫っ毛を撫でる。
すると、修哉は嬉しそうに笑う。猫みたいだ。


これで猫耳とか生えてたら恥ずかしがらずに鼻血出しながら死んでいけるね(ドヤァ




とか思っていると首付近に抱きついていたこーちゃんの力が強くなった。

そして、耳元でぼそりと呟かれる。



「いつもカノに構ってばかりでずるいっすよ」



…ああ、なんてかわいい奴ら。リアルの構ってちゃんは大嫌いだがこの二人は別格だ。うん。


こーちゃんの髪の毛もわしゃわしゃしてやる。修哉とは対照的にこーちゃんは犬みたいだなぁ。



そして、やっぱりこーちゃんってば…デレ期だろ、うおぉぉぉぉいぃぃ――「しつこいっす」…すいませんっしたぁ!!




修哉に構えばこーちゃんが、こーちゃんに構えば修哉が、拗ねるのを宥める。


という作業を繰り返しているとぼっちになってしまったつぼみが現れて修哉だけでなく珍しくこーちゃんにまで怒りの鉄拳を食らわせたのは数分後の出来事である。

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作者名:桜音 | 作成日時:2014年2月24日 21時

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