SOLEIL from EXILE TRIBE - 3 -

現場 ページ29

……





ドラマの撮影は


驚く程に 順調に進んでた




そう。


撮影は。







変わりつづけるのは、


私の身辺環境







『 ……… 』






控え室に入って


ゴミ箱を見ると また捨てられていたメイク道具




まとめてポーチごとならいっそ気持ちがいい




撮影日ごとに

ひとつづつ 失くなる





でも、

目星はついてる









『 ………雪希さん、』







静かに空いた扉から、



今にも溢れる感情を押さえ込んだ人が入ってきた







雪「 イユさん、… しぶといですね 」






『 わたしのメイク道具、


一つづつ捨ててますけど、次は何を捨てますか？』









もう、私のものはない


全て失くしたっていうていで、メイクさんのものを全て借りていた


わたしはメイクを私物でする




憎まれ口を叩くわたしをみて、

キッと眉を釣り上げた









雪「 本当に、邪魔なの。


いつまでもいつまでも … ｯ！！ 」









その勢いのまま、



降りかかる水






衣装じゃなくて、よかった


俯いた時に、

わたしの手を見たら






光るリング





それを見てるだけで、

臣が近くで守ってくれてる気がして



大丈夫


そんな声が、脳内でリピートされる気がして








『 ……用は、それだけ ですか？ 』







この後は撮影が
まだある


早くシャワーを浴びなきゃ






雪「 ……早く、



消えてよ 」






久しぶりに向けられた

敵意に、身体が震える




それでも わたしは負けていられない








パタンっとドアが閉まって

わたしひとりが取り残された







『 っ、…… ふっ、』






零れた涙を


認めたら 負けてしまいそうで、




折れちゃいそうで





目元を拭い深呼吸をして、

シャワールームに入った







……

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