◎戻っておいで 翔side ページ19
仕事を終えて家に帰ると、ニノのサンダルが玄関にあった。
俺が誕生日にプレゼントしたやつ。
毎日履いてくれてるんだよね。
今日は帰り早かったんだな、って。
翔「ただいまー。」
リビングでゲームでもしてるのかと思ったら、そこに姿は無かった。
最近忙しいし、部屋で寝てるのかも。
まだ16時。
ご飯前にお昼寝しててもおかしくない。
だって、本当にここ最近ニノは忙しくて。
家にいる時も、何かしら資料とか台本を読み込んでるからね…
寝てるなら、それはそれでいいし。
顔だけでも見たくてニノの部屋を覗いた。
翔「あれ…？」
そこにも姿が無くて、胸の奥が少しざわつく。
じゃあ…どこにいるの？
トイレ…かな。
翔「ニノ…？」
ドアの外から声をかけてみるけど、トイレの中から返事は無い。
おかしい。
なんかおかしいよ…
翔「ニノ！どこにいるの！」
いるはずなんだ。
リビングにニノのスマホと、プレゼントしたリュックが置いてあったから。
サンダルもあるし…
あとは…
風呂…？
シャワーの音はしないから…
湯船で寝ちゃってるのかな。
翔「ニノ…いる…？」
風呂場は電気も消えていて、人がいるようには思えなかったけど。
ここ以外に考えられる場所は無い。
翔「っ！ニノ！？」
和「来ないで…っ来ないで…」
風呂場のドアを開けると、ニノは床に座り込んでいて…
震える手で剃刀を握って、自分の手首に当てていたんだ…
その目はオドオドしてて。
パニック状態で、自分で何をしているか分かってない感じだった。
翔「ニノ、落ち着け…手に持ってるの、俺にちょうだい？」
和「っ、はぁ、…俺…もう、…限界なんだよ…」
翔「絶対そんな事しちゃダメだ。何人の人が悲しむと思う？」
和「だれも、悲しまないっ…俺なんて…っぅ…」
ボロボロと泣きながら、グッと手に力を込めたニノ。
俺は咄嗟にニノを抱き締めて、持っていた剃刀を手から奪った。
翔「悲しむよ…俺は絶対嫌だ。ニノがいなくなるなんて、考えたくないよ…」
和「うぅ…っ、…しょ、ちゃ…」
腕の中で暴れるニノを、俺は力いっぱい包み込んだ。
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コトブキ(プロフ) - 風月さんの作品が大好きです。ニノを看病するメンバーとか最高ですし、それぞれの口調もそのまますぎて凄すぎます！これからも楽しみにしています！ (2016年3月28日 23時) (
レス) id: f06fc67b56 (このIDを非表示/違反報告)
さほ - 何度かリクエストを書いていただいたことがあり、とても嬉しかったです！次回作、まさに私が読みたいような内容なのでとても楽しみです！ (2016年3月24日 20時) (レス) id: 4b660b39fb (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - リクエスト書いてくれてありがとうございました！今までも先輩ネタ出てきて嬉しかったので次回作すごく楽しみです！！Part14まで多くのリクエストお疲れ様でした！ (2016年3月22日 23時) (レス) id: 3f0999aec9 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - リクエスト書いてくださってありがとうございました！！大好きな作品のひとつになりました(^^)/ (2016年3月22日 14時) (レス) id: f906ffe324 (このIDを非表示/違反報告)
わんこ(プロフ) - 更新ありがとうございます(._.) これからも楽しみにしています^ ^ 自分のペースで、頑張ってください！ (2016年3月21日 12時) (レス) id: 9c56f82f34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風月
| 作成日時：2015年8月31日 22時
