無題2 ページ2
上司は言った。
「こいつの教育、よろしく」
ひょろりとしたオカッパ頭の女。
手にはデスクのセットと、ナイフ形のクインケ。
明らかにこの春に入った二等捜査官だ。
A「パートナーと言うことですか」
上司…有馬准特等は頷いた。
女を上から下まで見る。
馬鹿そうな顔、細すぎる体。
何でこんな奴を有馬さんが連れてくるのか。
「佐渡班に配属されました。宇井郡です…よ、よろしくお願いします」
A「あー…はい」
藍澤A、上等捜査官。
二人目のパートナーはひょろひょろで臆病そうな女。
有馬「じゃ、よろしく」
有馬さんはパートナーのタケさんを連れて行ってしまった。
◆◇◆
宇井さんは早速班員の人にコオリちゃんと呼ばれた。
呼ぶたびに眉をひそめる理由は、後ほどわかった。
コオリちゃんは仕事が良くできた。
第一印象は囮作戦でまっさきに囮になりそうだと思ったが、それは謝ろうと思う。
始めて喰種に遭遇したとき、私が前に出たがコオリちゃんは逃げなかった。
幾度となく、逃げ出したり漏らしたりする捜査官を見てきた。
でもコオリちゃんは強かった。
確かに足手まといではあったが、有馬さんが連れてきただけあった。
宇井「あの、藍澤さん。この喰種の資料の事ですが…」
A「あ、集めてくれましたか」
宇井「でもまだ情報が少ないので…」
A「大丈夫ですよ。有難うございます」
私はコオリちゃんが持ってきた資料を受け取った。
本来なら班長に提出してほしいが、うちの班長は他の班のヘルプに出ていた。
お人好しすぎる。
「偉いなー、コオリちゃんは」
宇井「はい…?」
「入って2週間経っても逃げ出さねえ」
「それに喰種からも背をそむけない」
「優秀な人材を貰ったなあ、藍澤上等?」
A「そうですねー…強いて言うならば、細っこい体つきを…」
すぐには無理だと思うが、いずれクインケを振り回すのだから、筋肉はつけてほしい。
私には必要ないが。
なんの訓練をしなくても、私はクインケが振り回せた。
「上等は女の子にも厳しいなー」
宇井「いや、だから…その、私は」
コオリちゃんが何かを言おうとしたとき、ドアが勢い良く開いた。
いつも注意してるのに、壊れるからって。
佐渡「班長が帰ったぞー!」
佐渡准特等はこの班の班長。
初老の男性で、女子力高め。
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まる - 最高です!!! (2017年9月11日 2時) (レス) id: 0af8a34735 (このIDを非表示/違反報告)
果林(プロフ) - もうせつないし郡さん大好きだしつらいです…。更新頑張ってください! (2017年9月7日 23時) (レス) id: 9802811aec (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ - コオリちゃん尊い....!この作品最高です!!!更新頑張ってください!!楽しみに待ってます!ι(´∀`)/ (2017年9月3日 22時) (レス) id: 242ab48235 (このIDを非表示/違反報告)
狐面少女(プロフ) - コメ有難うございました!漫画でもコオリちゃんが見たいですよね!更新がんばります! (2017年8月31日 21時) (レス) id: 1eb513d048 (このIDを非表示/違反報告)
倫(プロフ) - うわあ大量更新ありがとうございます!最近の宇井さんは目も当てられないくらい可哀想なのでここのコオリちゃんに癒されてます…!これからも楽しみにしてます(´`* (2017年8月26日 21時) (レス) id: 461a7ad2da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狐面少女 | 作成日時:2017年8月18日 1時