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『もう出たの？』
JK「うん」
『髪、乾かさなかったの？』
あっという間にお風呂から上がってきたジョングクの髪の毛は濡れたままで、にこにこしながら近づいて来たかと思えばドライヤーを差し出してきた。
JK「ヌナが乾かして？」
『自分でやりなよ、そのくらい』
JK「ヌナに乾かして欲しいんです」
『なんで？』
JK「なんでも」
『えー？』
JK「ほら、早く」
渋々ドライヤーを手に取ると、あたしの方を向いて座るジョングク。
『後ろ向いて？』
JK「このままで」
『こっち見てたら乾かしにくい』
JK「ヌナの顔見たい」
『そんなことばっかり言ってるなら乾かさないよ』
JK「はい。分かりました。ごめんなさい」
素直に従う彼にクスッとしながらドライヤーのスイッチを入れる。
『熱かったら言ってね』
JK「はーい」
自分以外の誰かの髪を乾かすのは初めてだから、なんだか変な感じ。爪で頭皮とか顔を引っかいてしまわないか不安。
JK「ヌナぁ」
『なにー？』
JK「……だよ」
『え？なに、聞こえない』
後ろから覗き込むように耳を寄せれば耳元で、
JK「好きだよ」
『っ、』
不意打ちに、あたしをどぎまぎさせるようなことを言う彼の頭をぺちっと叩いてやった。
前から思っていたけどジョングクの柔らかくて細い黒髪って昔飼っていた犬のロイにそっくりなんだよね。
後頭部を眺めていたら無性にわしゃわしゃしたくなってきた。
『終わったよ』
JK「ありがとうヌナ」
『ねぇジョングク』
JK「ん？」
『わしゃわしゃしていい？』
JK「え？」
『髪の毛、わしゃわしゃしていい？』
JK「…どうぞ」
今度はあたしがジョングクの前に移動して膝立ちになり彼の髪の毛をわしゃわしゃ撫で回す。
『ふふっ』
ふわふわしてて気持ちいい。
懐かしいこの触り心地。
JK「くすぐったいよ」
『ほんとにロイみたい』と口にすれば撫でていた手をガシッと掴まれた。
『ごめんね、嫌だった？』
JK「誰」
『なに？』
JK「ロイって誰？元彼かなにか？」
『違うよ。実家で飼ってた犬』
JK「犬…」
『生まれた時からずっと一緒にいてね、』
続けようとした言葉は彼の唇によって遮られてしまった。
JK「元彼って言われてたら今すぐここでヌナのこと襲うところだった」
＿＿なんて物騒なことを言うんだい、キミは。
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ハニ(プロフ) - れんさん» ありがとうございます！そう言っていただけるとすごく嬉しいです^ ^更新頑張ります☆ (2021年7月26日 22時) (
レス) id: d1a67136b3 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - すっっごく面白いです！虜になりました！ジンくん登場でどうなるのかとか気になります！更新楽しみにしてます！ (2021年7月26日 9時) (レス) id: 4472ef1b1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハニ
| 作成日時：2021年5月1日 19時
