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中学三年生の時。
いつも通りに、私は和也の家にいった。
「今日、誰もいないから。」
「ふーん。そっか。」
そんなこと言わなくったっていいのに。
今なら分かるけど、わざわざ言ったのは私のためだった。
見慣れた和也の部屋。
男子らしい、モノトーンの家具やギターが置かれている。
ただ、そこそこ狭くて。
椅子は一脚しかないから、何気なくベッドに腰かけた。
「ね、お茶でよかった？」
一瞬、部屋にはいった和也が目を見開いた気がしたけど。
変わらない口振りに気のせいだったんだと感じる。
「うん。別にいいよ。」
「A」
「ん？何。」
ふと視線を合わせたら。
真っ直ぐに私を見ているから。
あ、逸らさなきゃって、本能的にそう思った。
だって、こんな目をするのは。
和也が真剣に話すときだけ。
聞いちゃいけない気がするのに。
なのに、動けないのは私が、感情を持っているから。
“好き”という感情が、和也との時間を特別にしていく。
「俺、お前のこと好きだわ。」
「............ぇ。」
出た声が小さくて動揺してる自分がいることを思い知らされる。
「Aの全てが堪んないくらい、すげぇ好き。」
今、きっと嬉しすぎて死んじゃう。
自分の思いに気付かないふりをしてたから。
迷惑だろうって封印してきたから。
「だから、キスしていい？」
とんっていとも簡単に肩を押されて倒された体の上に和也が来て。
襲われる？
でも、いいや。
「ふ、返事ねぇし。なら、いっか。」
不敵に上がった唇が近づいて。
唇と重なった瞬間、そこから甘く溶けだした。
なのに。
「...だめっ。」
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河衣榛(プロフ) - めいりんさん» コメありがとうございます！これからも頭を働かせて頑張っていきます！応援よろしくお願いします！！ (2015年1月25日 1時) (
レス) id: 28e4d98abc (このIDを非表示/違反報告)
めいりん(プロフ) - 初コメです！！とっても面白かったです！！一気に読んじゃいました！！ほかのお話も楽しく読ませていただきます！！これからも頑張ってください♪ (2015年1月23日 18時) (レス) id: f391d12e83 (このIDを非表示/違反報告)
あお - これからも頑張って〜！ (2015年1月15日 23時) (レス) id: fc70051463 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：河衣榛 | 作成日時：2015年1月15日 2時
