sugar10.高杉晋助 ページ10
『……寝かせろ』
そう言ってソファに座る私の腿の上に頭を乗せたのは、彼氏の晋助だ。仕事が忙しいみたいで、閉じた瞼の下に薄っすらと隈ができていた。
「お疲れ様」と小さく呟き、私は彼のサラサラした指通りの髪を優しく梳いていく。
いつも俺様全開の晋助なのだが、こうして黙って眠っていると可愛らしく思える。思わずふふっと笑ってしまった私は慌てて緩んだ口元を引き締め、彼の頬をつんと突いた。
『今日は何が食べたい?』
『魚か……うーん、力をつけたほうが良いからお肉かな』
『あ、でもお酒はほどほどにね』
『煙草も本当は控えてほしいなー……』
独り言のように晋助に話しかけるが、案の定返答はない。それにより、どうせ寝ているだろうと高を括った私の口からは自然に愛の言葉が漏れ出してしまう。
『……好きだよ』
『私を選んでくれて、ありがとう』
しかしそう言い終わった刹那、彼の伏せていた瞼がパッチリと開かれる。その翡翠のような瞳は真っ直ぐに私を捉えており、少々驚いた。
晋助は瞬く間にニヤッと口角を上げ、「へェ」と意地悪そうに呟く。
『俺が寝てる時は随分と素直なんだな』
「もう一回言ってみろよ」「A」と私を挑発してくる彼に、「言わない」と顔を背ける。だが晋助は逃がしてくれず、下から私の後頭部に手を回して自分の方へ引き寄せた。
そのまま深く口付けをし、いつもと違う角度から与えられる享楽はたちまち私を溺れさせ、気が付いたら自分から彼を求めている。
『夕飯はお前に決まりだな』
『くっさい台詞』
『なんとでも言え』
「早く俺を満たしてくれよ」と吐息と共に私を誘惑した晋助は、物欲しそうな目を見せて再び私に甘いキスをした。
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ハル(プロフ) - なな天パさん» いいえ〜! ね、本当に教師との恋愛って憧れるけど実際どうなのかなー、と考えながら作った結果がなんだこれって感じになってしまったのですが、そう言ってもらえるととてもありがたいです(´ ∀`) 閲覧とリクエスト、ありがとうございました (2018年1月6日 11時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
なな天パ(プロフ) - ハルさん» リクエストを受けて下さりありがとうございます!夢主ちゃんが冗談が嘘って言った後の松陽先生の確認の行動が可愛かったです。あと、最後、二人でひとつのブランケットって言うのがすっごい良かったです。全部ひっくるめて最高でした!本当にありがとうございます!! (2017年12月30日 20時) (レス) id: 63c427bf32 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 紫蘭さん» 儚すぎて書き終わった瞬間に「ううん」と首を捻ってしまうくらいのあれですね……(;´д`) バイオバザードとかやってたんですか? それはそれでいいクリスマスだと思いますよ!自分の好きなことをするのが一番です! こちらこそ閲覧ありがとうございました( ´ ∀`) (2017年12月30日 11時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 銀皐月さん» まじか!ありがとう!! もうハルとして見てもいいよ笑 どうせそっちも何にも変わらないハルだし笑 うん、頑張るね! あっちでも夢書きやってるから、また時間があったら見に来てくださいな(^人^) ありがとう (2017年12月30日 11時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 儚いのがまた良いですね。私好みです笑 ちゃんとクリスマスになってますよ!!こんなクリスマス…羨ましいです…。私なんて、前日も当日もゾンビから世界を守ってましたから笑 でもハルさんのお陰で最高のクリスマスになりました!!ありがとうございます! (2017年12月27日 15時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年9月5日 18時