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「……っ、これ」
翔「平民には眩しすぎる？」
「……」
翔「未成熟児が嵌めるには豪華過ぎだよね」
意地悪な言葉も霞んでしまうほど、私の手の中でキラキラ光る。
目映いばかりのこの輝きは、いつか杉崎先生の指に光るのを見た。
永遠の、約束の証。
なんにも言葉にならずに、ただ手のひらにある幸せを見つめてたら。
はぁってため息をついた先生が、私の手から指輪を取り上げて。
黙ったまま、それを私の左手の薬指に嵌めた。
翔「豚に真珠」
「……」
翔「猫に小判？」
「…先生」
翔「あ？」
「泣いてもいいですか」
翔「めんどくさいからやめて」
「じゃぁ…ずっとくっついててもいいですか」
翔「……」
ぎゅぅってしがみついて。
このままどろどろに溶けて。
先生と混ざってもいいですか。
翔「鬱陶しいからやめろって言わなかったっけ？」
「…やだって言いました」
翔「めんどくせー女だな」
「っ、でも離れません」
翔「……」
ふんって鼻を鳴らして。
「さすが猪頭」って呟きながら、呆れた目で私を見る。
翔「好きにすれば？」
真っ白なシーツの海の中で。
斜めに口角を上げて、私の大好きな悪い顔で笑う。
私に向かって、ふっと手を伸ばして。
先生の大きな手が、私の頬に触れた。
翔「しょーがねーから、死ぬまで愛してやるよ」
低く囁く声と。
私の人生を狂わせる、甘い甘いキス。
どれだけの時が過ぎても。
どれだけの人と出逢っても。
今(As-Is)も、未来(To-Be)も、永遠に変わらない。
好きです、櫻井先生。
―― あ、言っとくけど俺 ――
―― ギリギリCカップの女にしか興味ないから ――
―― ごめんね？ ――
*END*
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作者名：あげは
| 作成日時：2016年7月6日 1時
