山田家長女と入間家長女の日常

26日目 ページ31

乱数「僕抜きになんの話？？僕も混ぜてよ〜！！！」


綾瀬「ケーキ！！！」







乱数がぷんぷんと言った表情でケーキとお皿を乗せたトレイをテーブルの上に置いた。



いつもなら綾瀬がうざいなど暴言を吐くところだがケーキに夢中すぎて何も言わない。









帝統もケーキが来て嬉しそうな顔をしているが一椛は少々暗い顔をしている。








幻太郎「どうかしましたか？」



それに気づき幻太郎は一椛に声をかけた。









一椛「あ、いや…………私あの3人と違ってオッドアイとかじゃないし泣きぼくろとかないし…………だからほんとよく分かったなぁって………………」




えへへっと一椛は少し寂しそうに言った。




綾瀬は特に興味が無いのかケーキを食べる手を止めずに口を動かす。



もちろん乱数も同じで話を聞いてるのか聞いていないのか定かではない。



幻太郎もその言葉を聞き察した。









この少女は今まで見た目のせいで苦しんできたのだと。









しかしそんな中帝統だけが違う反応をした。



帝統「別に同じじゃなくても良くね？？？」



一椛「え………………」









一椛は帝統の言葉に目をぱちくりさせた。



帝統「俺兄弟いねぇからよくわかんねぇけどよ。そういうのって見た目どうこうよりちゃんと自分たちの中に兄弟っつー絆があるのが大事だろ！！なぁ！！乱数！！！」




乱数「そうだね〜！！帝統日本語不自由な割にいいこと言う〜」



帝統「あ゛ぁ？！？！んだよ！！！」









.









『なんでそんなに見た目こだわってんの？』



『自分たちがお互いどう思ってるかでしょ』








.









一椛はある言葉を思い出しクスッと微笑みをこぼした。



昔に1度言われた言葉。

昔という程昔ではないが一椛にとって救いとなった言葉。






一椛「そうだよね！うん！！そうだ！！！」



一椛は俯きがちだった顔をあげケーキを手に取りひとくち口に入れる。



それを見て乱数は嬉しそうに笑った。

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