天才音楽家と言われた少女は伝えたい［歌い手］

初ライブ。4 ページ14

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『…ふぅ、疲れた』



歌い終えてそう言うと、何故か笑いが起こる。
…え、面白い？？



「歌い終えた直後の感想が、『疲れた』だからだよ〜」


『のあのあ』


「次はね、のあとRayくん〜」


『えーっと、じゃあもう歌おう』


「まだ早いよ〜？」



…早く歌い終わりたいせいで、曲紹介にすぐ移るところだった。

そうだ、乃愛も初ライブなんだ。緊張してるのかもしれないし、自己紹介しないと皆知らないかもしれない…

案の定、皆誰だ？って驚いている顔してるし。



『のあのあ、自己紹介みたいなのしておいたら？』


「そうだね！
えっと〜のあのあだよ！最高のライブにできるように、頑張るね〜！」


『じゃ、曲に移るか』


「いいよ〜」



グダグダ。進行下手なやつ×進行する気ないやつ、は駄目だな…



『とりあえず、噛まないように頑張ろうな』


「そうだね！」



8曲目、リモコン。



『〜〜』



歌っている途中で、隣にいるのあのあが、キョロキョロと会場を見ているのに気づく。

…誰か、探してる？


歌い終わると、どうやら見つけたみたいで、ぱあっと目を輝かせ、手を振っている。



視線の先を辿ると…




『…ぁ』






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