阿鼻地獄の女主任【鬼灯の冷徹】 (ページ8)

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7番地獄ページ8

────────閻魔殿

「閻魔大王！」

「阿鼻地獄で川が氾濫していますっ」

「天国から要請書が…」

「黒縄地獄は財政破綻しそうです！！」

今日は地獄は忙しい。いや、今日に限ってではないが、

戦後の人口爆発やら悪霊の凶暴化などで地獄は大混乱を極めているのだ。

「うわー！今手一杯だよ…

あーえっとね…
阿鼻地獄は、A君に聞いて！天国の事も知らないよ…鬼灯君にでも相談して！」

オロオロしながらも、必死に一人一人の意見を聞く閻魔大王。

そこにおそらく寝起きの、Aがあくびをしながら閻魔大王の座る高い台のそばへと歩み寄った

「閻魔大王…朝起きてみたら凄い事になってますね。」

こりゃ大変だー。と頭をかくAに、閻魔は一瞬フリーズしてから叫んだ

「え、ぇぇえええええ！？なんでA君がいるの！？しかもなんで鬼灯君の着物羽織ってるの！？」

確かに今のAの格好は、
いつも通り巻いているサラシと腰の着物に鬼灯の着物(上の黒と赤の)を羽織っている。

しかも朝から閻魔殿にいて、「朝起きたら」と言っていたので必然的に鬼灯と何かあったのだろうかと疑ってしまうだろう

「そんないかがわしい仲じゃないですって…。

それで？阿鼻地獄がどうたら聞いたからつい来たんだけど、どの獄卒さんかな？」

「あ、俺です。すいません、川が────」

「────ふむ。まぁ行ってみるか。

閻魔大王、ちゃんと仕事しないから昨日の夜鬼灯様がダウンしちゃったんですよ！
きちんと仕事してくださいね、それでは。」

阿鼻地獄について問いに来た獄卒と共に阿鼻地獄に帰るAは、羽織ってる鬼灯の着物が肩から落ちそうになったのを手で抑えながら笑顔で閻魔に手を振った

その笑みは、どこか怒りを含んでいるような笑みだった。

「────あの子、時々鬼灯君に似てるんだよなぁ…。

おぉ、怖っ」