弐拾漆 ページ27
汽車で人が行方不明になるという事件が多発していた為、俺が解決に向かう事になった。
駅へ向かっている途中、微かな音が路地裏から聞こえ、助けを求めている様だった。
「よもや、どうした！」
「兄上…！？」
助けを呼んでいたのは、弟の千寿郎だった。
隣には二年前に鬼殺隊に保護されたAと名乗る鬼の子供。手足が崩れかけていてかなり苦しそうだった。
「これは…何があったんだ？」
「先程この方が歩いていた時に傘が飛ばされて…私が取って渡そうとしたら、倒れて」
日光に当たって、鬼であるから死にそうなのだろう。
千寿郎は不安げに俺とAとを交互に見て、「どうしたら良いのでしょう」と聞いた。
胡蝶の所へ連れて行くまでに溶けてしまいそうだし、まず、この日陰の路地から出られない。
俺も任務までの時間が無くなってきた。
「(するべき事は分かっている。だが、冨岡でも無い相手にそれをされて、嫌ではないのだろうか。)」
「兄上…！」
見るとAは先程まで辛うじてあった意識を失っていた。
俺は罪悪感を少しでも消す為に、Aが意識の無い内にそれを済ませようとする。
「んっ」
「…」
「兄上…！？」
Aの手に指を絡ませると、崩れていた指は忽ち再生し、足もあと少しだ。
指をそのまま絡ませ、足の回復も促す為もう一度角度を変えて口を付けた。
「っ、」
「……ぁ」
何とか意識を取り戻したA。まだ倦怠感が凄いだろうが、もう時間が許してくれない。
顔を真っ赤にして女子の様に両手を顔に当てている千寿郎に声を掛ける。
「っ、すまない千寿郎。俺は任務に行かなければならない！」
「えっ、あ、はい！」
「千寿郎。この少女、Aは接吻で回復する。
お前が悪くなければ口を重ねてやってほしい。嫌であれば、冨岡と言う男を探すと良い。」
・
・
兄上は任務があるのか、私とAさん？を置いて物凄い速さで行ってしまった。
急に、久しく会った兄が綺麗な女の子と接吻をするから驚いてしまった。
Aさんはぼんやりと伏し目がちに私を見ていて、助けてほしいと言っている様だった。
…嫌な訳、無いですよ。
「っふ、ぅ」
「ん」
兄上がしていたのを見様見真似で再現してみる。
唇の柔らかな感触と、至近距離に見える綺麗な女の子に顔が熱くなっていく。
口を離す事なく、顔を斜めに向けて深く繋がり合う様に長く口を付けた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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にゃるす。(プロフ) - 最高でした！！細かい描写とキャラ達の心情が凄く心に刺さりました！！こんな素晴らしい作品を作ってくださり有難うございます！！！ (2023年1月30日 21時) (
レス) id: fbac834549 (このIDを非表示/違反報告)
Turtle(プロフ) - 色々とやばかったです、、、｡ﾟ(っ´;ω;`ｃ)ﾟ｡ (2020年11月30日 23時) (レス) id: ae287d31c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 最高です！義勇好きにはたまりません！最高です！ (2020年8月7日 14時) (レス) id: c22bf512a4 (このIDを非表示/違反報告)
リーのアニメ部屋 - アアアアアアアアアア！！千寿郎好きだから感謝！頑張って！ (2020年8月5日 3時) (レス) id: 9f28f3c3ee (このIDを非表示/違反報告)
暁明(プロフ) - 銀時さん» 読んで楽しんでくださって嬉しいです。面白いお話作り頑張りますね。 (2020年4月28日 13時) (レス) id: 14dbba7e04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ice.11 | 作成日時：2020年3月28日 15時
