花鳥ノ手記《飛翔旅団》 (ページ14)

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14話 byサクヤページ14

「わぁ、広いですねー！」

『だね、でもここはまだ狭い方だよ』

「えぇ…！？」

何にでも反応するアスエ、見てて可愛いし面白い

「……」

シオンはここに来てからずっと黙っている

『どうしたの』

「…舞台裏に2人、廊下に1人。とは言ってもまだ距離があるけど」

『んー…戦闘不能にする？それとも足止め？』

「今日は様子見と牽制だから足止めにしといた方がいい」

『了解、じゃあ外は私がいくよ』

立ち上がるとアスエに声をかけられた

「どうかしたんですか？」

『外に団員が1人いるらしいから行ってくる。シオンと中をお願いしてもいいかな？』

「了解です！」

「あ、サクヤストップ」

『ん？』

「ここにいるやつら全員邪魔なんだ、とりあえず団員が出て来たら追い出すからうまく逃して」

『えぇ…それこっちの邪魔になりそうだな…。まぁいいや、頑張る』

・

『…逃すってことは死なせるなってことだよね…この一本道でそれは……あ、そうだ』

私は短刀を出して周をした

『とりあえず縦横2m程度の出口ができればいいよね』

壁に短刀を刺すとケーキのように柔らかく切ることができた

『…あれ、なんか周の性能上がってるな』

少しでも強くなったんだなぁ、よかったよかった…なんて思いながら壁をどんどん切っていく

切り取った壁は、私のすぐ後ろ…道を塞ぐのに使った

だって横に出口あるのに前に来られたら困るもん、めちゃくちゃ重かったけどさ

『これでいいだろ…。それにしてもまだ始まら…』

そう言った途端、中からドガガガががッ！！というマシンガンのような音がした

『うん、ナイスタイミング』

シオンが逃した人達がどんどん出てきて即席の出口を通って出ていく

『…これで君達はオークションを荒らすことができなくなった。作戦失敗なんだからできれば何もしないで帰って欲しいなぁ』

そう言って前を見ると、全体的に黒くてメガネをかけた女の人がいた

＿＿＿さてと、そっちは任せたよ。