・ ページ13
.
『……どいて』
「嫌だっつたら?」
『無理矢理でも剥がす』
「出来ないくせに」
『……』
分かっていてやっているのが腹が立つ
今、ベットの上でスティングの抱き枕となっているAは口をへの字にしてそっぽを向く
「んじゃ、おやすみ」
『ダメだよ、自室に戻って』
「何でだよ」
『何でって…』
ほら、レクター待ってるよ。腰から前へと1周されている腕をとろうとしたが、力強いそれは剥がれない
「レクターはローグんとこいった」
『じゃあスティングもローグのところいって』
「ハァ?何で俺がローグと寝るんだよ」
意味が分からないとでも言いたそうな顔。そう言いたいのは私の方だ
『なんだか、クロッカス来てからのスティングすごく変だよ』
「…おかしくねぇよ」
『何か嫌なことでもあったの?』
諭すように、巻かれた腕を撫でる。
と、ピクリとスティングが反応した
体の向きを変えられ、スティングの胸の中に頭が埋もれる
『っスティング』
「おかしいのはAだろ」
『……私?』
「ナツさん…フェアリーテイルには以上に反応するし、キスまでしたのにずっと上の空だし、いきなりユキノと仲良くなってるし、それから……って、何笑ってんだよ」
『いや、ごめん』
俺、怒ってたんだけど
だって、面白いものは仕方がない
体は大きくなっても、声が低くなっても、
スティングは変わらない
『なんか犬みたい』
「なっ!…んだよ犬って」
噛んでやろうかと唸るスティングに声を出して笑う。そして、おやすみと言うと返事の代わりに強く抱き締められた
人のぬくもりは、こんなにも暖かい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 144人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Haku | 作成日時：2018年10月21日 16時
