10 ページ12
名前 side
__
? 「お客さんでしょうか?」
太陽のように笑う少年、眩しくて思わず目をつぶりそうだった。
黄色の髪、麦わら帽子を首からかけている。
田舎っ子って感じだ
何処かで見た覚えが…
与「嗚呼、敦が連れてきた子だよ。」
そんな言い方で本当に伝わるのか?
?「ああ!その子が社長が言っていた子ですか!」
納得したように手のひらに手をポン、と叩くと此方を向いて私に笑いかけてきた
賢「僕の名前は宮沢賢治です!よろしくお願いします!」
宮沢賢治。
何故だろう、矢張り聞き覚えがある名前だ。
与謝野晶子さんも、中島敦さんも、宮沢賢治さんも
何処かで会ったことがあるのか?
一体、何処の記憶だ_
賢「どうかしましたか?」
髪色と同じ色をした瞳を此方に向け心配そうな表情を見せる宮沢さん。
その表情が正に天使のようだった。
中島さんの時と同じ。
『あ,いえ, なんでもないです。』
へら,とわざとらしく笑って見せた。
ずっと無表情だったかもしれない、助けてもらったのに…なんて無礼な…
賢「そうですか!なら良かったです!!」
また笑顔を輝かせる少年。
元気なその笑顔が今の私には何故か少し苦しい。
不思議。
……
無言が続くこの間
敦「そ、そうだ!君名前は?」
無言に耐えきれなかったのか、中島さんがその空間を割る。
あ、名前。
与「そうだねェ,そう言えば聞いてなかったね
名前は覚えているンだっけかい?」
私の名前
『私は,井伏名前と言います。』
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←9
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すーさん | 作成日時:2022年5月25日 19時