私を輝かせる要素｡【KZ】

TwentyFour ページ27

Version 彩
￣￣￣￣￣
手をとりあい来たのは私達の教室｡

翼は私を翼の席に座らせた


美門：俺達､こうやって教室で2人きりになった時から始まったよね｡

彩：うん､懐かしいね


私はあの出会った日を思い出し､微笑んだ


美門：アーヤと出会ったおかげでKZにも入れたし､ようやく自分のことを認める気にもなれた｡本当にありがとう

彩：私は何も…

美門：こんなにずっと一緒にいて､まさか芸能活動でも巡り会う運命なら仕方ないよね


え？

彩：どういうこと…？


美門：芸能人になる時､契約書書かされたでしょ？

彩：うん…

美門：内容見た？

彩：まぁ…

美門：｢恋愛禁止｣っていうのも？

彩：…うん｡


美門：俺さ､契約違反しちゃったんだ｡

彩：えっ！？何したの？






美門：アーヤのことが好きで好きでたまらなくなったんだ。


待って

今､何て？

美門：アーヤが好きなんだ｡でも､それって契約違反でしょ？

彩：！？







美門：俺､門川翼やめるわ



彩：えっ！？

それってつまり…


美門：そう､芸能界引退しようと思ってる



私は衝撃のあまり言葉が出なかった



美門：俺はKZをやめたくないんだ｡アーヤがやめるって聞いて俺はどうするべきか､今何をしたいのか､よく考えたんだ｡


彩：いいの？心残りは？


美門：そりゃあるよ｡でも､俺の分までアーヤに託すから､アーヤのKZに対しての心残りも俺に託してよ｡



私のためなの…？


そう思うと涙が出てきた


美門：あれ嬉しすぎて泣いてる？弱っt…



彩：違うっ！そんなのは違うっ！嬉しくないっ！翼は自分のこと､もっと大切にすべきだよ！！


私がいきなり大声を出すと翼はびっくりしたようで目を丸くする｡

でも､少しすると何となく寂しそうで冷たい表情に変化した｡


美門：俺も芸能界続けていくべきだって分かってる｡分かってるけど､できないんだ｡



好きな子のために犠牲を払う､それが俺の気持ちを大切にした結果なんだ



美門：アーヤには分からないと思うけど｡



翼はそんな寂しいことを言って私から目線をそらした｡

TwentyFive→←TwentyThree

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す