【一】死因：厳選作業に夢中になりすぎた ページ1
ーー
『6V…6V…6V…っ！！！』
ぶつぶつと呟きながら3DS片手に歩く私、綾乃A。21歳です。
…見てわかる通り、結構なポケモンオタクです。只今孵化作業中。
さて、今日も元気に厳選しながら歩いていた私。
…すると不意に、近くで甲高い悲鳴が聞こえた。
なんだろうアイドルでも来たのかな、と画面から顔をあげると、そこには。
真正面に迫った＿＿＿でかいトラック。
気づいた時には時すでに遅く、私は成すすべもなく宙を舞った。
回転する視界の中で、私が最期に言った言葉は。
『……嗚呼………6Vメタモン…厳選途中のたまご達……！どうか無事であります…様……に…』
*
「……残念ながら貴女のセーブデータは全て消えてしまいましたぁ！！」
唐突に聞こえたのは鈴の様な素敵な可愛いらしい声だった。
『へっっ！！？誰ッッ！！？』
周りを見渡すと、そこはさっき私が撥ねられた場所。
そこで私は地面にうつ伏せの状態で突っ伏している。血だらけで。
「私は転生担当の女神ですー！Aさん、貴女は死んでしまったのですよ。」
あー、ラノベとかでよくある奴か！ホントに居たのね！！！
…というかそれだったらもうちょっといい雰囲気でやって欲しいんですが。
道路に血だらけで倒れながら見えない誰かと話してるってどんなシチュエーションだよ！！
『…っていうかさっきセーブデータ消えたって』
「ええ、消えましたよ。粉々になって。」
もう死んだのに、また意識が遠くなった気がした。
『……ぁ…あぁ…人生終わったぁあ……』
「終わったも何ももう死んでますよ。ところで本題なんですけどー」
女神は絶望して崩れ落ちた私をスルーし、話を進めた。これはよくある奴だったんで割愛←
「…じゃあ最後に、転生に要望とかありますか？出来る範囲で叶えますよ」
『要望！？叶えてくれるんですか！？』
「ええ、どんな所に行きたい、とか言ってくれれば」
そんなの消えてしまったセーブデータの世界に決まってる！
『じゃあ…じゃあ、ポケモンが熱く戦う所に行きたいですっっ！！』
＿＿＿後に私はこの発言を死ぬほど後悔する事になる。
「ポケモンが戦う熱いとこ…と。オッケーでーす、早速飛ばしますねー」
するとにわかに私の体がぼうっと光り始め。
『えっもう！？ちょ、展開早くないですか！？もうちょっとこう現世への別れとk…』
…そこで私の意識はプツンと途切れた。
ーー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
十円ガム - めちゃ面白いです！感動しました！ (10月22日 17時) (
レス) @page21 id: 29094487c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - めっちゃ面白いです！よければ続きが見たいなぁ〜なんちゃって (7月19日 22時) (レス) @page21 id: c79aedafe2 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 結構見つけたのが遅かったのですが、ポケモン好きにはたまらないwwできれば続き描いてほしいです！ (2022年12月19日 20時) (レス) @page21 id: 774272428f (このIDを非表示/違反報告)
紫硝子 - 面白すぎてずっと笑ってましたwwできれば続きを描いてほしいﾃﾞｽ！！お願いします！！更新頑張ってください (2022年8月13日 23時) (レス) @page21 id: 8264cf3ee7 (このIDを非表示/違反報告)
|ω･)ﾐﾃﾏｽﾖ - いや！面白すぎです！！これで終わりなんですか！？更新待ってます！！頑張ってください！！ (2020年7月26日 11時) (レス) id: 399815b3a1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：suria* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=maohakase0122
作成日時：2019年6月3日 18時
