7 おててをつないで ページ34
「だから、なんであんたは、こんな問題も解けないのっ!」
ママが、手に持っているのは、テスト結果表。
今回、私、かなり悪い点数を取ってしまったの。
「本当に、あんたって子は・・・。」
はあ、とため息をつかれる。
ママは、知らないよね、そのため息一つで、どれだけ私が傷つくか。
「あなた、どうしますか。」
くるっと振り返り、パパに問いかける。
「そんなの、彩に決めさせなさい。彩がそのテストをして、彩がその点数になったんだ。僕たちで決めることではない。」
パパが、コーヒーを飲みながら、ゆっくりと答えた。
「そうですか。でも、私は、塾をやめさせたほうが―――」
「おいっ!」
私は、ママの一言で、目の前が真っ暗になった。
塾を、やめる―――?
どうして、なんで。
「彩には、今までずっと、勉強ばかりやってきてもらった。だが、今考えたら、もっと別の可能性もあるんじゃないか。そう考えたんだ。」
別の、可能性。
とってもいい言葉だよね。
でも、それって、今までの私の努力が、無駄になるってことだと思う。
ずっとずっと、勉強しかしてこなかったんだよ。
それなのに、私にそんなもの、あるわけないじゃん。
「部屋で、ゆっくり考えなさい。」
パパに促されて、私はふらふらと、部屋へ向かった。
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ういろう(プロフ) - 大沼華枝さん» はい!犬とか猫とか、インコとか、・・・恐竜・ライオンとか・・・(笑) (2016年8月8日 15時) (レス) id: f2dc39bcae (このIDを非表示/違反報告)
大沼華枝 - いえいえ。ありがとうございました。 (2016年8月7日 12時) (レス) id: 819870e88e (このIDを非表示/違反報告)
miyuri - リクエストに応えてくれてありがとうございます「^・^」 (2016年8月6日 15時) (レス) id: de6218f8d8 (このIDを非表示/違反報告)
華枝 - (3DSから)ああー。えっと、もう少しまってください。公開できるようになったら、パスワード消すので・・・。まだ内容まとまってないし。実は、これからリア友に、おかしいところ直してもらう予定で・・・。なので、もうちょい待ってください。 (2016年8月6日 10時) (レス) id: d06164f68d (このIDを非表示/違反報告)
夕奈 - ミルキーウェイは知っている パスワード 教えてください (2016年8月6日 9時) (レス) id: 25221f34bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:大沼華枝 | 作成日時:2016年7月17日 11時