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「わっ、広ーいっ!」



「気に入った?」



「うん!お城の中みたい…!」





とあるホテルの一室。



今日は廉くんと付き合って1ヶ月の記念日だ。









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──────────·····






一週間前



家族でテレビを観ていたとき

突然お母さんが思い出したように言った。









「そういえばホテルのディナー券貰ったのよ〜」




自室に行って戻ってきたお母さんの手には

2枚の券が握られていて。





「せっかく頂いたのに私と誠さん仕事で行けなくて…

よかったら2人で行ってきたら?」






もったいないから、と

私たちに渡してくれたお母さん。





その券を見ると期限がちょうど

記念日の日までだった。





ディナーかぁ…





「ここのホテルのディナー、すごく人気なのよ」




「ありがとうございます。

お言葉に甘えて行ってこようかな…」






廉くんはそう言うと

何やら考え込むように黙り込んでしまった。









.









その日の夜遅く。




そろそろ寝ようかなと思った私の部屋に

廉くんがやってきた。







「A、入っていい?」


「廉くん?うん!」









廉くんが私の部屋に来るなんて珍しいな…。





そう思いながら入ってきた廉くんを迎い入れて

ベッドに座ってもらった。







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作者名:なっちゃん | 作成日時:2020年8月14日 21時

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