52話 ページ9
「どうした、何かあったか?」
『敵襲です!!!』
それしか言葉が思い浮かばなくて変なことを言ってしまった。
けれど意味はちゃんと伝わったのだろう、降谷さんは1拍置いて緊張の走る声で返す。
「今どこだ」
『わかりません!!』
「…お前はほんっと…いや説教はあとだ。GPSあるから問題ない」
『じーぴーえす?…え、どこに?』
「お前の携帯」
…うん?え、携帯!?携帯にGPS入れられてたの!?いつのまに!?
じゃあもしかしていつでもどこでも居場所バレバレだったってこと!?なにそれ!?
『なんですかそれ聞いてないです!!』
「文句は迷子にならなくなってから言え。
お前必要な時に場所把握してなさすぎなんだよ。
現に今もあってよかっただろ」
別に四六時中確認してるわけじゃないからな、と言われ、うっと押し黙る。
ま、まぁ確かにこれについては私が原因か…
「じゃあ確認してすぐ行くから動くなよ」
『わかりまし──』
言い終わる前に、さっきのライフルと別の場所でスコープが太陽に反射したのが見えた。
咄嗟にその場から飛び退く。
その時に思わず携帯を手から滑り落としてしまった。
結果、取り残された携帯が銃声と共に見事に撃ち抜かれた。
『あ゙っ』
絶望的なその光景にそんな声が出た。
これは…間違いなくGPS様がご臨終なさったのでは…?
やばい。流石にちょっとまずい。
降谷さんここ来れないじゃん。
はは…と乾いた笑いが漏れる。
さっきから辺りには多数の足音が響いている。
シャトーが人気のないところで1人でいると急遽招集をかけられて集まってきたのだろう。
膝下丈のスカートをたくしあげてレッグホルスターに入れていたベレッタM92Fを握った。
小さく息をつく。
仕方ない。狂犬の腕の見せどころだ。
こうなったらご主人様のお迎えが来るまでに掃除しとかなきゃ。
弾丸はあまり多くない。
可能な限り蹴りで倒していかないと。
ったくもう…ほんと面倒くさい奴らだ。裏切り者には相当しつこく付きまとうらしい。
もう1度息を吐いて拳銃のグリップを握り直し、倉庫の影から飛び出した。
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かちかち太郎丸 - すきーーーーーー!!!!一気見させていただきました!!!!超絶大大大大好きです!!!ハッピーエンド最高すぎます、、、!素敵な作品ありがとうございます! (11月22日 22時) (レス) @page25 id: b4989b061f (このIDを非表示/違反報告)
みょん - 、、、天才がここにいる、、、終わりかたがすごい好きです!結婚後の話とか、映画の話とか書いてくれませんか、、、? (2022年6月17日 16時) (レス) @page25 id: 932e0b63ac (このIDを非表示/違反報告)
じゃむ - 間違いなく天才。だいすきです。あなたの夢小説に出会えて幸せ。 (2022年6月12日 22時) (レス) @page25 id: efa5817db4 (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - 映画見てなかったらごめんなさい!!!!! (2022年4月24日 23時) (レス) id: 9795adedef (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - 今日一気見したら、今年の映画っぽくてすご!って思いました!犬飼ちゃん降谷さん大好きです!!! (2022年4月24日 23時) (レス) @page15 id: 9795adedef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:立夏 | 作成日時:2018年10月1日 22時