【歌い手】気力不足×睡眠不足【そらる】

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HRが終わった教室には、他のクラスの子や後輩など色んな人が集まってひとつの無法地帯となる




そんな光景を傍目に、私は教室を出た



……いや、あんなとこ居たら倒れそうだし


人酔い、しちゃうタイプだし





あ、そうだ…玲奈のとこ行かなきゃじゃん



そっと
隣の教室を覗くと、ここも自分の教室と同じように
まだ人がいっぱいいた




『あ…ぅ…



なんで玲奈、気付かない？！』



お目当ての玲奈にさっきから熱い視線を送ってるのに、気付いてくれない



……知らない人に話しかける勇気なんざねぇのに！





そうやって
ドアの前でうろちょろしてると、突然、ぽんっと肩を叩かれた







『っうぉぉぉあぁ！？』



まぁ、それにビビらないはずがなくて、
女子力なんて微塵も感じられない叫び声を上げた




？｢くっ…はは！ごめんな、驚かせちゃったわ｣



バッと後ろを振り向くと、爆笑してる女の子がいた


………見たことない



先輩…？



『え、と……あの…どちらさま、ですか』





くっ…もっと頑張れ自分…！





ヲ｢ん？あぁ私、ヲタみん！よろしくね、A！｣


『えと、よろしくお願い、します…』




あ、同じ2年だからね！とヲタみん…は言う



……どうしよう、知らない人なんだが…




いや待て、こっちは名前今初めて聞いたのに
…なんで向こうは知ってるんだ？




いやでも、｢よろしく｣ってことは初対面だし




え、初対面なのに名前…あれ？




｢…ぅ…A！！｣


『はいぃぃぃぃ！…ってあれ、玲奈』




いつの間にか、玲奈が目の前にいた
ヲタみんと玲奈は仲良さげに話してる



『…知り合い？』




私がそう聞くと、2人は頷いた
聞くところによると、部活が同じらしい





…つまり、玲奈づてに知ってたのか！




｢Aサン…ヲタみん、いい子だからそんな警戒しなくて大丈夫なんだけど｣



『いやっ、別にっ、そんなんじゃないです！』



ヲ｢あはは！大丈夫やって！玲奈から聞いとるで、人と話すの苦手なんやろ？｣



『…ま、まぁ、そんな感じ…です』




少し玲奈の後ろに隠れながら、ヲタみんと話す




ヲ｢思ってたより面白い子やん！じゃあもうそろそろ時間やし、行くな！｣



またな！とヲタみんは、玲奈の手を引いて走って行った




え、あ、え！？

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