菅原くんは弟と血がつながってない。【男主】

家族。13 ページ13

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『烏野のバレー部?』

及川「うん、それで一緒に戦おう」




一瞬、考えた。

サーブを打つ時、自分にも羽が生えたようで気持ちよかったから。



でも



『ごめんなさい、部活に入るつもりはないんです』

及川「どうして?」


貫かれるような視線。

あぁ

この人には嘘をつけない。



『俺、家族と血が繋がってないんです。義務教育中は何もできなかったから…だから高校入ったらできるだけ迷惑かけたくないし、家に金入れてるから』

及川「ふーん?それお母さんが金入れろって言ってるの?」

『いいえ、そんな人じゃない。でも俺さえいなかったら兄も私立の高校に行けたかもしれないし』

及川「Aはクソガキのくせに生意気だね」


及川さんが言う。

訳が分からなくて、一瞬笑ってごまかした。



及川「クソガキなんだから甘えておけばいいんじゃないの」





胸に突き刺さって、貫通する。

どろどろと、血が溢れるような気持になった。



『それに部活なんて毎日しんどいし俺体力とかそんなにない方だから!それじゃ、…今日は楽しかったです』




あと2年。


あと2年で俺はここからいなくなれる。





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