いのちの魔法 ページ38
腕の中で眠る小さな命を、そっと撫でる。目も、鼻も、口も、あまりにも小さい。すぐに壊れてしまいそうで、無闇に触るのを憚られる。
私と夏目くんとの子供は、可愛い女の子だ。髪は私と同じ黒、瞳は彼譲りの琥珀色。
「具合はどウ？」
『いい感じ。やっぱり、病院より家の方がいいね』
夏目くんが淹れてくれたホットレモンティーを飲んで、落ち着く、と零す。
この子を生んだ時は、かなりやばかった。夏目くんが手を握ってくれていたからまだ安心できていたものの、涙やら汗やらで、顔面はぐちゃぐちゃだった。
まぁでも、トラックに轢かれるよりはましだったかな。轢かれた張本人が言うんだから間違いない。
「さて、にいな、今日はお七夜だヨ」
そう、今日はこの子が生まれてから七日目。今日の夜に、今まで考えていた名前をつけてあげるんだ。
命名書は、私のお父さんにお願いした。今夜は両家の親族をこの家に呼んで、お祝いをすることになっている。
『名前、無事に決まってよかったね』
「ボクとしてはもうちょっと願をかけたかったんだけド」
『だって、この子には名前に縛られてほしくなかったんだもん』
夏目くんは、画数がどうとか、星座だとか、色々占い師っぽくやりたかったらしいのだが、上記の私の理由により、その辺は却下された。
『……この子は、どんな子になるかな』
「きっと、にいなに似て、不器用で可愛い、しっかりした子になるヨ」
『夏目くんみたいに他人思いの優しい子になるかもね』
「何にせよ」
そう言うと、夏目くんは、赤ちゃんの額に手をかざした。
「"願わくば、この子の未来が、幸せで溢れますように……"」
『夏目くんの魔法なら、大丈夫だね』
「守っていこうネ、2人デ」
その言葉に頷いて、私はまた赤ちゃんの頬を優しく撫でたのだった。
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ぶるブルブルミちゃん(プロフ) - 推ﾞしﾞかﾞ尊ﾞいﾞっﾞっﾞ！！！！！ぐうかわっ！更新頑張ってください (2022年2月11日 20時) (
レス) id: 33d476be95 (このIDを非表示/違反報告)
みーぼー(プロフ) - ご丁寧にありがとうございます!!🙇🏻♀️私の理解力がなくて申し訳ないです💦素敵なお話ですね✨夏目くん推しなのでとーーってもキュンキュンさせてもらってます🥰ほんとにありがとうございました!! (2021年10月13日 18時) (レス) id: 038716753e (このIDを非表示/違反報告)
桜乃茜(プロフ) - みーぼーさん» はじめまして、コメントありがとうございます！実は主人公ちゃんが何気なく言った｢あったかい｣には、｢あなたがそばにいてくれて私は幸せです｣という意味があります。なので夏目くんは｢ボクも幸せ｣と言ったんですね！こちらも文章力がなくて誠にすみませんでした！ (2021年10月13日 17時) (レス) @page19 id: a0b00e9326 (このIDを非表示/違反報告)
みーぼー(プロフ) - 初めまして！！急にすみませんっ💦 ぽかぽかの魔法のところ、私の語彙力がなくて理解できませんでした😭 主人公ちゃんは何を言ったのでしょうか？！ とてもとても気になっております🙏🙏 (2021年10月13日 11時) (レス) @page19 id: 038716753e (このIDを非表示/違反報告)
桜乃茜(プロフ) - 冬枯さん» コメントありがとうございます！まじ逆先ってやつは俺たちを狂わせるのが好きだなぁ！？(())確定演出ですり抜けは最高につらですね……こちらは先程10連を引いたらお迎えしました！（自慢乙）これからも夏目くんとこの作品を好きでいてください！ありがとうございます！ (2020年10月3日 21時) (レス) id: 8b70bc5459 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜乃茜 | 作成日時：2020年6月10日 21時
