魔法9回目 ページ11
双子ととおるくんを寝かしつけ、お皿を洗う。逆先くんは、ベランダで膝を抱えて座っている。
『さっきの話』
私はお皿を洗い終え、逆先くんの隣に腰を下ろした。
『気にしてる？』
「……もちろン。知らなかったとはいエ、無神経なこと聞いちゃったネ、ゴメン」
『いいのいいの。私も、食事中にする話じゃなかったな、ちょっと反省』
これでおあいこね、と言って冷えた麦茶を渡す。この話は、これでお終い。
『ね、どうだった、今日？うちの子達、可愛いでしょ？』
「正後さんの子ではないでショ」
『んは、やっと笑った。今日はありがとね、すごく助かったよ。またいつでも来てね、みんな待ってるから』
うン、と頷いてから星を見上げる逆先くんの横顔は、本当に綺麗で。私の知ってるアイドルの顔と、お母さんの横顔と重なって見えた。
「帰る前に一つお願いしたいことがあるんだけド、いいかナ？」
『うん、いいよ。にいなお姉ちゃんに任せなさい♪なんてね』
「フフ、頼もしいネ。じゃあもう一度」
『うん』
「��夏目お兄ちゃんって呼んでもらいたいな��」
『えっ』
中々の爆弾発言だった。しかも魔法を使うとはずるい。何がにいなお姉ちゃんに任せなさいだ、立場が逆転してるじゃないか。
『む、難しいお願いだね』
「なんデ？さっきはさらっと言ってたよネ」
『あ、れは逆先お兄ちゃんだと言い難かったから……！』
「だかラ？」
『だからって……』
逆先くんはくすくすと笑いながら私の目を見る。その細められた黄色い目があまりにも綺麗で、吸い込まれそうで。
ええい、ままよ。
『な、夏目くん……で、どうでしょう……？』
「ン、及第点だネ。じゃあこれからはそうやって呼んでもらおうかナ、にいな？」
その瞬間、私の顔はぼん、と音がしそうな程赤くなった。
まさか、自分の名前も呼ばれるなんて。
「ちょっと、妹の前でイチャつかないでもらえます？」
『い、イチャつくって……あさひちゃんだってこの前連れて来た彼氏さんと仲良くしてたでしょ？』
「は？この前の彼氏ならもう別れたけど」
『えぇ〜、あの子いい子だったのに……お父さん泣いちゃうよ？』
「お父さんには関係ないでしょ」
これを聞いて、夏目くんは笑う。
こんな会話で笑う夏目くんを見たら、こんな日常を、もっと大切にしようって思えたんだ。
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桜乃茜(プロフ) - リンゴアメ!さん» ありがとうございました！夏夢お幸せに！！ (2020年5月17日 23時) (
レス) id: 5ed7d96c32 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴアメ! - 夏目と夢主ちゃんの恋、永遠に応援してます!!お幸せに!! (2020年5月17日 23時) (レス) id: 4fea662fb0 (このIDを非表示/違反報告)
桜乃茜(プロフ) - ふがしさん» 何度もコメントをいただいてとても嬉しかったです！夏目くんいいですよね〜^ ^最後まで応援ありがとうございました！今後も頑張ります、よろしくお願いします！ (2020年4月17日 14時) (レス) id: 5ed7d96c32 (このIDを非表示/違反報告)
ふがし(プロフ) - 夏目くんと夢主ちゃんを最後まで応援できてよかったです！全部の話が面白かったです。夏目くんはやっぱり最高！！作者さんの違うお話も応援させていただきます^_^ (2020年4月17日 14時) (レス) id: 6aa67785d1 (このIDを非表示/違反報告)
桜乃茜(プロフ) - 雪さん» へああああああ！！すみません、嬉しすぎて昇天しかけてました(( お話はあと少しとなってしまうかもしれませんが、今一度夢主ちゃんと夏目くんの応援を、よろしくお願いします！ありがとうございます！ (2020年4月15日 20時) (レス) id: 5ed7d96c32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜乃茜 | 作成日時：2020年3月26日 12時
