天使姉弟の冥府浄化記其の二 (ページ22)

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十七章　新生オーラムページ22

新生オーラムの攻撃が激しい。

ナチュレ『くそう。やむを得ん。
　最後の一つだったが、虎の子をくらわせてやろうぞ！』

空の遠い上の方から何かが落ちてくる。
あれは……――――初期化爆弾。

初期化爆弾はオーラムブレイン要塞に落ちて、その周辺に衝撃が走り樹海のような物が形成される。
でも、その樹海はあっという間に燃えていく。

ナチュレ『ま、まさか、効いてない！？』
パルテナ『そうこうしてる間に飛翔の奇跡が切れそうです。』
ピット「間に合うんですか！？パルテナ様！！」
パルテナ『無理かも……。

　しょうがありませんね。
　此処は回収して、出直しましょう。』
回収の光がピットを当てる。

だが、その光はピットを回収する事なく消えた。
パルテナ『―――――……あら？』
ナチュレ『どうしたんじゃ？』
パルテナ『回収できません。何故でしょう。』
ラーズ『ＨＡＨＡＨＡＨＡＨＡ。
　 “ジャミング”って、知ってるかい？』

ジャミング…。
以前、ナチュレが私にした事か。
A「つまりは、ピットの回収をラーズが妨害してる訳か。」

ピット「つ、翼が熱い……！」
ピットの翼が赤くなって、熱気を帯びている。

パルテナ『ダメです！もう飛行限界！
　

――――――飛翔の奇跡をカットします！』
青い光で包まれていた羽根から光が消え、自力で飛べないピットは墜落を開始する。

A「ピット！！！」
敵を蹴散らし、落ちたピットを追いかける。
ピット「メーデー！メーデー！我操作不能！
　もはや此処まで！
　死ぬ前に、おなかいっぱい食べたかった！」
A「馬鹿言うな！腕を伸ばせ！」

青い地平線と白い雲が下に見える。
ピットの下に、小さな足場が見えた。あの足場にピットを降ろせば良い。

・

・

必死に重力に抗い、ようやく掴んだピットの腕を握って足場へと着地した。