王と騎士とお姫様【月永レオ】 (ページ42)

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この戦争に終止符をページ42

『ふふ♪みんな、あたし達Knightsを選んでくれてありがとう！そして、ここで、あたしと彼の大喧嘩も終結させようと思うの。』

大喧嘩の相手といえば、もちろん彼しかいない。

ピクっと肩を揺らしこちらを向く彼は、似るなり焼くなり好きにしろ！！！！と叫んだ。

『それじゃあ、まずはひとつ。あたしのことはお前じゃなくてちゃんとAと呼んでいただきます。』

「う"ー…お前は本当に策士だ！…だけど、約束は約束！王に二言はない！！うけいれる！！」

『はいはい♪ありがとうねぇ？それじゃあ次は〜「まだあんの！？！？」別にひとつなんて言ってないじゃん。』

うげげ、と顔を真っ青にさせ、次はどんな命令が来るのかと身構える。
別に、そんなひどいものでは無い。

むしろ、彼にとっては嬉しいはずなのでは、と思った。

『次は、あなたに帰って来て頂きたいのです。我らKnightsの王として。』

アップルグリーンの瞳を大きく揺らし動揺を隠せていない。

「それは…『ずっとここにあります』…？」

今度はあたしに言葉をさえぎられ、頭の上に？マークを出した。
続けざまにあたしは言葉を並べる。

言いたいことが分かったのかKnightsのみんなもあたしの傍によってくれた。

『ここに、ずっとあります。あなたの居場所は。何があったって、貴方が敵に回ったって、王様の居場所はここにあるんです！！』

みんなが感じたもうひとつの違和感。
それはあたし達のポジションの他に意図的に空けられた"誰かの"ポジションがあった事。

それは最初から最後まで埋まることはなく、ずっとぽつんと空いていた。
誰のものでもない、月永レオだけの居場所だった。

それに気づいてくれたみたいで、彼は震える唇を懸命に動かす。

「ほんとに、いいのか…？お前らはずっと待っててくれてたの？」

うっすらと涙を浮かべてもう傷つくのは嫌だぞ？と付け加える。

「はぁ？逆にあんたはあれくらいの事で俺たちが待ってないと思ってたの？チョ～うざぁい！」

『ふふ♪そうそう、王様、チョ～うざぁい！ですよ♪』

彼の言葉を復唱すれば、あんたもね！とデコピンを食らった。