言って欲しい、3 ページ8
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「で、もうそろそろさ…」
「……あ、」
カノさんが何か言いかけたみたいだけれど、遮ってしまった。
と言うか…時間ってなんでこんなに進むのが早いんだろう?
「もうちょっと…イチャイチャしたかった」
「…イチャイチャ? なんのことやら、君から勝手にやって来てるくせに…」
別に良いじゃないか。
好きなんだから。
そう言ったら、何でも許されないの?
犯罪をしたとかなら、無理だけれど…
でも、結局は
皆、何かが好きで…好き過ぎてやっちゃうんだから仕方ないと思う。
私は、それが羨ましいなぁ…
「……みんな、ずるいなぁ」
カチカチと動く時計の針を見つめながら呟いた。
「おーい? ちょっと!?」
……………忘れてた。
「何ですか、カノさん…」
「どうもなにも、早く退いてよッ!? 君、僕をどれだけ虐めれば気がすむのさ…」
…虐めたつもりは、全くナッシングですが。←
はっ…! 今、気付いたけど…
カノさん……
押し倒されてても
「…かっこいい……」←
「は?」←なんだかとてもドスの効いたお声
………あれ、なんか怒ってる!?
うそ…私、そんなつもりじゃなかったのに。
やだなぁ…こんなんだから、嫌われちゃうんだよ。
「…ご、…ごめんなさい」
なるべく誠意が伝わるように精一杯頭を下げてみた
すると、ピンっとおでこに鋭い衝撃が来た。
「ーーっ、う」
「謝るくらいなら、降りろって……はぁ…しかも何?」
ま、まだ続きあるんですか…
お説教みたいで、嫌だな。
いや、でも…ここはカノさんがわざわざ私の為に喋ってくれてるって考えれば…!
「…ちょっと、人の話聞いてる…? で、なに…時間がどうしたのさ」
「へ、…ぁ?! やばっ、遅刻するかも…!」
ぎしっと勢いよくカノさんのひざの上からさらにベッドからも、飛び降りて無事に床に着地。
そしてベッドのそばに、置いておいた通学バッグを持った。
最後に後ろを振り返って
「行ってきます、カノさん! また来ますね」
笑顔でそう言った。
カノさんも満更でもないような顔をしながら
「…あー、学校か…だから制服…行ってらっしゃい! 来なくても良いから〜」
部屋を出た後に、最後の言葉が聞こえたが気にしないことにする。
廊下でキドさんとすれ違い笑顔で「気を付けてな」と言われたので「はーい」と返事をしてアジトを出て、停めてある自転車にまたがり全速力でペダルをこいだ。
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ピーコ(プロフ) - 愛羽姫さん» (゚д゚)! 確か、トリップの方にもコメント頂いた方ですよね…! ありがとうございますすすすっす!!← コメント来なくて寂しかったので嬉しいです…。ファン!? そ、そんな…もう本当にありがとうございます! これからもちまちま頑張ります(笑) (2018年4月4日 1時) (レス) id: 36c7fddb64 (このIDを非表示/違反報告)
愛羽姫(プロフ) - コメント書いたつもりでいたらまだでしたああぁ!やっぱりピーコ様の作品は皆面白い…!!もう私ファンですからね…!← 応援しまくりますよもう! (2018年3月26日 19時) (レス) id: 68f98be685 (このIDを非表示/違反報告)
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作者ホームページ:なし 作成日時:2014年1月28日 22時