言って欲しい、29 ページ34
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キーンコーンとチャイムが鳴る。
どうやら、Aちゃんが参加しなければと言っていた朝のこの講座は終わったらしい。
数学のプリント回ってきて解いただけだけど…。
まぁ、僕には分からない彼女なりの信念やら何かがあるのだろう。
後ろからプリントやらノートやらが回ってきたので、僕も先程問題を解いておいたルーズリーフをその上に載せて回そうとした。
が、前の子から声をかけられる。
「ねぇ、これクラスと名前書いてないよ」
その声掛けに応じて、名前を書くためにシャープペンを握って、紙に『鹿野』と書いてから回した。
またしても、前の子に止められる。
「鹿野?? 1組の、…如月さんだったよね?」
そういえば、今僕は『如月A』であったと思いながら「あははちょっと間違えちゃった」と軽く返事して、『鹿野』の名前に二重線を引き、上に『1組 如月』と書き直した。
こうして、ノートやらの回し物はようやく前へと回った。
全く僕としたことが、欺いていることを忘れていたとは。しっかりしなきゃ、あと半日もここで過ごすんだから、と思い頬を軽く叩いた。
*
(名前side)
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「ふー…」
ちゃぷんとお湯が揺れる。
一段落してよかった…。
数分前、唐突な股間からの出血によりかなり動転したがどうやら過去に出血していたものが奥に溜まっていたらしくそれが落ちてきただけのようだった。
めちゃくちゃ焦った…本当に。
シーツあんまり汚れなかったなぁって思ってたけど、そういうことね。そもそも体外にでてなかったって言うね。
というか、これ完璧ズル休みしてるよね。
カノさんには申し訳ないなぁと思っている反面、有り難すぎるという感謝の気持ちもある。
そろそろ夏休みに入るため、授業もそんなに大変じゃないし、確か今日は6時間で終わる日だから15時過ぎには学校から解放されるだろう。
学校でよく話す特定の人も、この体質と性格のせいで全くと言っていいほど居ないので、カノさんに「よく話す子の名前とかは?」と聞かれた質問に対して「…いません」という悲しい回答をすることになった。
こればかりは仕様がない。
いくら頑張っても飽きてしまうのだ。
飽きが来ない人と仲良くしたいものだが、そんなに都合のいい人は滅多にいない。
人を長く好きでいるのは私にとっては本当に難しいなぁとつくづく思わされる。
だからこそ、彼のことを未だに好きでいられる私は本当に幸せだと思う。
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ピーコ(プロフ) - 愛羽姫さん» (゚д゚)! 確か、トリップの方にもコメント頂いた方ですよね…! ありがとうございますすすすっす!!← コメント来なくて寂しかったので嬉しいです…。ファン!? そ、そんな…もう本当にありがとうございます! これからもちまちま頑張ります(笑) (2018年4月4日 1時) (レス) id: 36c7fddb64 (このIDを非表示/違反報告)
愛羽姫(プロフ) - コメント書いたつもりでいたらまだでしたああぁ!やっぱりピーコ様の作品は皆面白い…!!もう私ファンですからね…!← 応援しまくりますよもう! (2018年3月26日 19時) (レス) id: 68f98be685 (このIDを非表示/違反報告)
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作者ホームページ:なし 作成日時:2014年1月28日 22時