検索窓
今日:6 hit、昨日:4 hit、合計:3,779 hit

言って欲しい、28 ページ33

「………へ…?」

思わぬ指の色の染まり具合に、間抜けな声を出す。ひょっとして月に一度辺りに来る、生理だろうか。いや、でも最近終わったばかりだったからそんなことはないはず。

じゃあ、なんだこの鮮血は。

突然の事態に頭が回らず、下着が汚れることも気にせずそのまま触り進めるとどうやら本当に股間から出血しているようだ。

????:(;゙゚'ω゚'):
ど、どゆこと…痔? 痔なの??
いや、痔はケツから血が出るはずだ。と自己解決し、指でググッと血が出てるとこを押すと、
どう考えても膣である。カノさんが昨日指を出し入れしたりブツを出し入れしたりしたとこだ。

別になんも痛みはない。
どういうことなのか、自分の体のことなのにさっぱり見当がつかず少し青ざめる。


数分後のキドさんがタオルや下着やらなんやらを持って青ざめている私のところへ来てくれるまで、私は自身の体に怯えて動くことができなかった。





(カノside)















「…うわぁ」

回ってきたプリントを目にして思わず声が漏れた。なんだこの尋常じゃない問題数の計算は。

しかも解き方分からないの交じってるし…。

見た目はAちゃんになりきれているはずだが、いくら欺いたところで中身は正真正銘の中卒の僕なので既にきちんと受験して高一になっている彼女とは知識量がまず違う。

まー、それなりにやっておけばいいか。
提出しないのならば解かなくても真っ白な状態で彼女に渡せばそのまま解くことが出来るわけだし。

と思いつつ、提出するとなった時に焦ってやるのは嫌だったのでルーズリーフを1枚出して、解らないところは教科書を見ながらそれっぽくこなした。





勉強は嫌いじゃなかった。

むしろ、それなりに好きな方だ。
自分が勉強すればした分だけ分かることも増えていくからだ。数をこなせば分かるからだ。

それと違って、人の思考って言うのは難しい。
僕達の父のような存在のあの人がどうしてあんなことをしてしまったのか、僕にはわからない。

いくら勉強しても、僕にはあの人が分からなかった。

大人とは難しいものなのだ、と中学生のガキながら感じたのだった。


だが、僕の母は違った。感情に素直だった。
僕が悪いことをすればその分だけ僕に躾をし、
僕が悪いことをしなければ機嫌の良いときだけだが褒めてくれた。

素直な母が僕は好きだったし、愛していた。



でもダメなんだ。

きっと母は僕が“愛していたから”死んでしまったのだ。

言って欲しい、29→←言って欲しい、27



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
設定タグ:カノ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ピーコ(プロフ) - 愛羽姫さん» (゚д゚)! 確か、トリップの方にもコメント頂いた方ですよね…! ありがとうございますすすすっす!!← コメント来なくて寂しかったので嬉しいです…。ファン!? そ、そんな…もう本当にありがとうございます! これからもちまちま頑張ります(笑) (2018年4月4日 1時) (レス) id: 36c7fddb64 (このIDを非表示/違反報告)
愛羽姫(プロフ) - コメント書いたつもりでいたらまだでしたああぁ!やっぱりピーコ様の作品は皆面白い…!!もう私ファンですからね…!← 応援しまくりますよもう! (2018年3月26日 19時) (レス) id: 68f98be685 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者ホームページ:なし  作成日時:2014年1月28日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。