言って欲しい、25 ページ30
沈黙の時間が流れる。
ぽくぽくぽくチーン…って感じの効果音が付きそうだ。私はカノさんのパーカーを片手でギュッと握って抱き締めた状態のままセトさんにもう片方の手を取ってもらい、更に背中を支えて貰ってなんとか起き上がっている状態である。
「っと…まずはAさん、服着るっすよ!」
と、セトさんに言われたので服が散らばっているであろう方を見るともうなんか着るのが申し訳ないくらい揉みくちゃにされて皺が寄っている私の制服のYシャツと少しだけプリーツがよれているスカートがあった。
…、あれを…着ろと……。
しかもこのクソ暑い夏場に、、汗かいた昨日の湿ったYシャツを…?? スカートはまだしも…Yシャツはちょっと…。。
と思い、とりあえず、片手に握ってたカノさんのパーカーを下着の上から羽織らせて頂いた。(計画通り)ニタリ←
「えと、あのYシャツはちょっと…汗臭いかと思うので、洗わせて頂いてもいいですか? あと、見ての通り腰がやられているので…スカートを取ってきて欲しいのですが…」
私がそう、いくつか問いかけると、彼はもう軽く「全然イイっすよ!」と明るく答えながら、私を壁際に寄せてからスカートを綺麗に畳んでから私に渡してくれた。
そのまま、壁に寄っかかりながらどうにか
スカートを着用する。まぁ何も着ていないよりかはマシだろう。
ふんふん………かほりが……素晴らしい……。
私の体からカノさんの香りがする…。
彼の体は芳香剤なのかというほど、いい香りである。汗っかきの私とは相対的だ。
あー、生きててよかった!!←
「とりあえず、カノのパーカー1枚だけだとちょっと心許ないですし…マリーかキドの服をパーカーの下に着るっすか!」
おぉ、ありがてぇ。
そう出来るのならばそうしたい。
でも、彼パーカー状態の今がちょっと惜しくなりそうだ。
「あ、の…あんまり下手に動けないので、セトさんに動いてもらうの申し訳ないです…」
私がセトさんの服の裾を引っ張ってそう言うと、彼はぱちくりと1回瞬きをしてから私のフォローをするように返事した。
「大丈夫っすよ、迷惑かけてなんぼじゃ無いっすか! オレたち仲間なんすから!! どうせ、昨日カノがAさんに無茶でもさせたんすよね? 全く…加減が出来ないんだからアイツは…1か100なの勘弁して欲しいっすよね〜」
そんなことをぶつぶつぼやきながら、彼は
マリーちゃんかキドさんに服を借りるために
この部屋を後にした。
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ピーコ(プロフ) - 愛羽姫さん» (゚д゚)! 確か、トリップの方にもコメント頂いた方ですよね…! ありがとうございますすすすっす!!← コメント来なくて寂しかったので嬉しいです…。ファン!? そ、そんな…もう本当にありがとうございます! これからもちまちま頑張ります(笑) (2018年4月4日 1時) (レス) id: 36c7fddb64 (このIDを非表示/違反報告)
愛羽姫(プロフ) - コメント書いたつもりでいたらまだでしたああぁ!やっぱりピーコ様の作品は皆面白い…!!もう私ファンですからね…!← 応援しまくりますよもう! (2018年3月26日 19時) (レス) id: 68f98be685 (このIDを非表示/違反報告)
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作者ホームページ:なし 作成日時:2014年1月28日 22時